DTC P0136/22リヤO2センサ信号系統 タント ムーヴ アトレーワゴン
DTC P0136/22リヤO2センサ信号系統ハイゼットトラック ミライ一ス コペン ムーヴ アトレーワゴン
回路説明
排気ガス中のCO、HC、NOxを効率良く浄化できるよう三元触媒が使用されている。この三元触媒は理論空燃比付近で最も効率的に機能する。このため理論空燃比付近でエンジンを正確に制御しなければCO、HC、NOxを効率良く浄化することができない。オキシジェンセンサNO.2はこの制御を目的として取り付けられている。オキシジェンセンサNO.2は理論空燃比付近で正常な燃焼が行なわれたときに排出される排気ガス内の酸素濃度を検出すると、その出力電圧が突然変化するという特徴を利用し、空燃比制御を正確に行えるようフューエルインジェクションコンピュータに信号を送っている。空燃比が薄くなると、排気ガス中の酸素濃度が増えて、オキシジェンセンサNO.2はフューエルインジェクションコンピュータに空燃比が薄い状態であるという情報を送る。(小電圧起動:<0.45 V)
空燃比が濃くなると、排気ガス中の酸素濃度が少なくなり、オキシジェンセンサNO.2はフューエルインジェクションコンピュータに空燃比が濃い状態であると情報を送る。(大電圧起動:>0.45 V)オキシジェンセンサNO.2は触媒後に取り付けられており、触媒に対して最適な空燃比になるように補正を行っている。ヒータ付きオキシジェンセンサは、ジルコニウムエレメントを温めるヒータを持っており、これはフューエルインジェクションコンピュータにより制御され、排気ガスの温度が低い時(吸入空気量が少ない時等)にオキシジェンセンサNO.2が冷えることにより正確に作動できなくなるのを防ぐ目的でヒータへ電流を流す。
ダイアグコード | P0136/22 | ||
---|---|---|---|
DTC検出条件 | 診断条件 | 条件1 | エンジン始動から5分以上経過後、約90 km/hまで3分かけて加速後、減速フューエルカットを20秒以上継続 |
条件2 | エンジン始動から5分以上経過後、一定アクセル開度で約90 km/hまで加速後、または約90 km/hで定常走行 | ||
異常状態 | 条件1 | オキシジェンセンサNO.2出力がリッチの状態 | |
条件2 | オキシジェンセンサNO.2出力がリーンの状態 | ||
異常期間 | 一定時間以上 | ||
トリップ数 | 2トリップ | ||
検出方法 | 常時モニター | ||
検出に使用するセンサ/構成部品 | オキシジェンセンサNO.2 | ||
不具合箇所 | オキシジェンセンサNO.2 ワイヤハーネスまたはコネクター フューエルインジェクションコンピュータ |
□ 参 考 □
- GTSを使用して、[RrO2センサ出力電圧]をデータモニタ画面より確認する。[RrO2センサ出力電圧]が0.01 V以下の状態が継続するような場合は、オキシジェンセンサNO.2信号系統回路が断線している可能性がある。
- オキシジェンセンサNO.2の出力電圧の状態は、GTSを使用することによって読み取ることができる。
機能説明
確認走行を行う事により、ダイアグコードの再現確認をすることができる。

■ 警 告 ■
- この走行テストを行う時は、制限速度等の道路交通法を必ず守って実施すること。
- この走行テストを確実に行わないと正確な不具合検出が不可能になる。
- DLC3にGTSを接続する。
- IG ONにする。
- GTSをONにする。
- GTSの画面表示に従い、ダイアグコードを消去する。
- IG OFFにして、10秒以上待機する。
- IG ONにする。
- GTSをONにする。
- エンジンを始動させ、5分以上暖機運転を行う。
- 車両を発進させ、3分以上かけて、90 km/hまで加速する。
- 90 km/h以上で10秒以上定常走行を行う。
- アクセルペダルからすばやく足を離して20秒以上、エンジンブレーキ状態(フューエルカット)で減速を行い停止する。
- GTSの画面表示に従い、ダイアグコードを確認する。
回路図
点検手順
- キーフリーシステム装着車のフューエルインジェクションコンピュータを交換する場合は、他の車からの流用をせず、必ず新品部品を用いる事。
- トラブルシュートを実施する前に、この回路のヒューズを点検すること。
□ 参 考 □GTSを使用して、フリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部が記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。
手順1 | ダイアグコード消去 |
次へ | |
![]() |
手順2 | ダイアグコード読み取り |
- 走行テストを実施する。
- GTSの画面表示に従い、ダイアグコードを確認する。(要領は参照)
結果 結果
飛び先
P0136/22が出力される
A
P0136/22以外にも、ダイアグコードが出力される
B
ダイアグコードが出力されない
C
□ 参 考 □ダイアグコードP0136/22以外のダイアグコードが出力された場合は、そのダイアグコードを先にトラブルシュートすること。
A | |
![]() |
手順3 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(フューエルインジェクションコンピュータ - オキシジェンセンサNO.2) |
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は参照。
- フューエルインジェクションコンピュータのコネクターを切り離す。
- オキシジェンセンサNO.2のコネクターを切り離す。
- 各端子間の抵抗を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値
点検端子
点検条件
基準値
C28-27(OX2) - C13-3(+)
常時
1 Ω未満
C28-33(E2) - C13-4(E)
常時
1 Ω未満
C28-27(OX2)およびC13-3(+) - 他の端子間およびボデーアース間
常時
10 kΩ以上
C28-33(E2)およびC13-4(E) - 他の端子間およびボデーアース間
常時
10 kΩ以上
NG ![]() | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換 |
OK | |
![]() |
手順4 | GTSデータ読み取り(RrO2センサ出力電圧) |
- DLC3にGTSを接続する。
- IG ONにする。
- GTSをONにする。
- GTSを使用して、以下のメニュー項目を選択する。:パワートレイン / エンジン / データモニタ / RrO2センサ出力電圧
- GTSの画面をグラフ表示にする。
- エンジンを始動し、約90秒間エンジン回転数を2500 rpmに保って、オキシジェンセンサNO.2の暖機を行う。
- 高回転(4000 rpm) → アイドル回転でレーシングを数回行ったときのRrO2センサ出力電圧の数値を読み取る。
基準出力電圧に0.4 V以上の振幅があること
□ 参 考 □変化がわかりにくいようであれば走行テストを行う。(機能説明の確認走行を参照)
NG ![]() | オキシジェン センサ NO.2交換 (要領は 参照) |
OK | |
![]() | |
フューエルインジェクション コンピュータ交換 (要領は 参照) |

HOME
自動車の故障や修理方法、交換方法等に役立つ情報 参考資料は,サービスマニュアル 整備書 修理書 配線図 回路図等です。 トヨタ(TOYOTA) レクサス(LEXUS) ニッサン(N…
アトレーワゴン ウェイク エッセ キャスト コペン タントエグゼカスタム ハイゼッジャンボ ミライ一ス ムーヴカスタム ムーヴキャンバス ムーヴコンテ ムーヴラテ ピクシスエポック ピクシスジョイ ピクシススペース ピクシストラック ピクシスメガ ピクシスバン
