CAN通信システム CANバス 線間ショート点検 タント
ダイハツ ハイゼットトラック ミライ一ス ムーヴ アトレーワゴン CAN通信システム CANバス 線間ショート点検 タント
DLC3の6(CANH)、14(CANL)間の抵抗が54 Ω未満の場合、CANバス線間ショートが考えられる。
症状 | 疑わしい箇所 |
---|---|
DLC3の6(CANH)←→14(CANL)間の抵抗が54 Ω未満 | CANバス本線の線間ショート CANバス支線の線間ショート フューエルインジェクションコンピュータ ブレーキ アクチュエータASSY コンビネーションメータASSY トランスミッションコントロールコンピュータASSY ヒータコントロールASSY*1 パワーステアリングコンピュータASSY ステアリングポジションセンサ*2 ヨーレートセンサ*2 用品バスバッファ ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1) |
*1: オートマチックエアコンディショニングシステム付き車
*2: VSCあり
回路図
点検手順
- CANバスの抵抗値を測定する場合はIG OFF後、キー操作、スイッチ操作、ドア開閉をせずに1分以上放置してからバッテリを切り離し、再度1分以上経過してから抵抗値を測定する。
- CAN通信系のダイアグコードが出力している場合は必ず「トラブルシュートの進め方」からトラブルシュートを行う。(要領は参照)
- 修理完了後、DTC確認手順を実行して、DTCが出力されていないかを確認する。
DTC確認手順:IG ONにして60秒以上待機し、その後車速が60km/h以上で1秒以上走行。 - 修理完了後、バス診断を行い、CAN通信に接続されているECUおよびセンサが全て表示されていることを確認する。(要領は参照)
- IG OFF後、バッテリターミナルを切り離す前に待ち時間が発生する場合がある。このため作業前にバッテリ端子切り離し時の注意事項を確認する。(要領は参照)
□ 参 考 □
- 各コネクターを点検する際、コネクターを切り離す前にコネクターケースを接続方向に押し、かん合のゆるみ、抜けが発生していないことを確認する。
- コネクターを切り離した際、コネクター端子およびコネクターケースに破損、変形、腐食などがないことを確認する。
手順1 | CANバス線間ショート点検(フューエルインジェクションコンピュータ - CAN J/C 1) |
- バッテリマイナスターミナルを切り離し、フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターB12を切り離す。
- 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B12-2(HCAN) - B12-1(LCAN)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(フューエルインジェクションコンピュータ)
NG | 手順 4 へ |
OK | |
手順2 | CANバス線間ショート点検(フューエルインジェクションコンピュータ - ブレーキアクチュエータASSY) |
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターA12を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(フューエルインジェクションコンピュータ) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
A12-7(CANH) - A12-6(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
NG | 手順 3 へ |
OK | |
フューエルインジェクション コンピュータ交換 (要領は 参照) |
手順3 | CANバス線間ショート点検(ブレーキアクチュエータASSY) |
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターA12を接続する。
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターB12を接続する。
- ブレーキアクチュエータASSYの車両ハーネスコネクターA1を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(ブレーキ アクチュエータASSY) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
A1-25(CANH) - A1-14(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
54 to 69 Ω
NG | CANバス支線またはコネクター修理または交換(ブレーキアクチュエータASSY - フューエルインジェクションコンピュータ) |
OK | |
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は 参照) |
手順4 | CANバス線間ショート点検(コンビネーションメータASSY - CAN J/C 1) |
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターB12を接続する。
- コンビネーションメータASSYの車両ハーネスコネクターB24を切り離す。
- 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B24-9(CANH) - B24-8(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(コンビネーションメータASSY)
NG | 手順 5 へ |
OK | |
コンビネーションメータASSY交換 (要領は 参照) |
手順5 | CANバス線間ショート点検(CAN J/C 1) |
- コンビネーションメータASSYの車両ハーネスコネクターB24を接続する。
- ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1)の車両ハーネスコネクターB37を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1)
*b
ヨーレートセンサへ*2
*c
パワーステアリングコンピュータASSYへ
*d
用品バスバッファへ
*e
ステアリングポジションセンサへ*2
*f
トランスミッションコントロールコンピュータASSYへ
*g
ヒータコントロールASSYへ*1
*h
コンビネーションメータASSYへ
*i
フューエルインジェクションコンピュータへ
*j
DLC3へ
*1: オートマチックエアコンディショニングシステム付き車
*2: VSCあり - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
接続先
B37-1(CANH) - B37-12(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
ヨーレートセンサ*2
B37-2(CANH) - B37-13(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
パワーステアリングコンピュータASSY
B37-3(CANH) - B37-14(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
1 MΩ以上
用品バスバッファ
B37-5(CANH) - B37-16(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
ステアリングポジションセンサ*2
B37-6(CANH) - B37-17(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
トランスミッションコントロールコンピュータASSY
B37-8(CANH) - B37-19(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
ヒータコントロールASSY*1
B37-9(CANH) - B37-20(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
コンビネーションメータASSY
B37-10(CANH) - B37-21(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
フューエルインジェクション コンピュータ
B37-11(CANH) - B37-22(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
1 MΩ以上
DLC3
*1: オートマチックエアコンディショニングシステム付き車
*2: VSCあり
基準結果
飛び先
OK(接続線に線間ショートなし)
A
NG(フューエルインジェクションコンピュータ接続本線に線間ショートあり)
B
NG(コンビネーションメータASSY接続本線に線間ショートあり)
C
NG(DLC3接続支線または用品バスバッファ接続支線に線間ショートあり)
D
NG(ECU、センサ接続線に線間ショートあり)
E
B | CANバス本線またはコネクター修理または交換(CAN J/C 1 - フューエルインジェクション コンピュータ) |
C | CANバス本線またはコネクター修理または交換(CAN J/C 1 - コンビネーションメータASSY) |
D | CANバス支線またはコネクター修理または交換(DLC3支線、用品バスバッファ支線) |
E | 手順 6 へ |
A | |
ワイヤリングハーネスコネクター交換(CAN J/C 1) |
手順6 | CANバス線間ショート点検(ECU、センサ接続線) |
SST09843-18040
- ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1)の車両ハーネスコネクターB37を接続する。
- 線間ショートが確認されたコネクターに該当するECU、センサのCANH、CANL端子を含むコネクターをECU、センサ側で切り離す。(ECU端子配列参照)
- SSTを使用し、下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B13-6(CANH) - B13-14(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
54 to 69 Ω
イラスト内指示文字 *1
DLC3
□ 参 考 □- ECU、センサ接続によりバスの抵抗値が54 Ω未満(線間ショート)となる場合は、ECUの内部ショートが考えられる。
- ECU、センサ切り離しにより正常値に復帰した場合は、ECU、センサの内部ショートが考えられる。
- ECU、センサ切り離しても正常値に復帰しない場合は、線間ショートを確認したワイヤハーネス、コネクターを修理または交換する。
基準
結果 | 飛び先 |
---|---|
OK(接続線に線間ショートなし) | A |
NG(ヒータコントロールASSY以外の接続支線に線間ショートあり) | B |
NG(ヒータコントロールASSY接続支線に線間ショートあり) | C |
B | 該当ワイヤハーネス修理または交換 |
C | 手順 7 へ |
A | |
該当ECU、センサ交換 |
手順7 | CANバス線間ショート点検(ヒューズブロックASSY - ヒータコントロールASSY) |
- ヒータコントロールASSYの車両ハーネスコネクターP1を接続する。
- ヒューズブロックASSYの車両ハーネスコネクター2Fを切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(ヒューズブロックASSY) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
2F-4(CANH) - 2F-12(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
200 Ω以上
NG | CANバス支線またはコネクター修理または交換(ヒューズブロックASSY - ヒータコントロールASSY) |
OK | |
手順8 | CANバス線間ショート点検(ヒューズブロックASSY - CAN J/C 1) |
- ヒューズブロックASSYの車両ハーネスコネクター2Hを切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(ヒューズブロックASSY) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
2H-5(CANH) - 2H-14(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
54 to 69 Ω
NG | CANバス支線またはコネクター修理または交換(ヒューズブロックASSY - CAN J/C 1) |
OK | |
ヒューズ ブロックASSY交換 (要領は 参照) |
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