DTC P0351/14 イグナイタ系統1 DTC P0352/15 イグナイタ系統2
DTC P0353/14 イグナイタ系統3 DTC P0354/15 イグナイタ系統4 アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシー トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー
ダイレクトイグニッションシステム(S-TDI)が採用されている。S-TDIは点火精度を高めるとともに、高電圧のロスを抑え、イグニッションシステムの全体的な信頼性を高める。S-TDIは、一つのシリンダにつき一つのイグニッションコイルで点火を行う。エンジンコントロールコンピュータは点火時期を決定し、各シリンダに点火信号(IGT)を出力する。IGT信号をもとに、イグナイタ内のパワートランジスタはイグニッションコイル内の一次コイルへの電流をカットし、その時二次コイルに発生した逆起電力でスパークプラグを点火させる。それと同時に、イグナイタはエンジンコントロールコンピュータに点火確認信号(IGF)を送る。
DTC No. SAE/TCCS | DTC検出条件 1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他 | 点検部位 |
---|---|---|
P0351/14 P0352/15 P0353/14 P0354/15 | 始動時およびエンジン回転中(1500 r/min以下) IGT信号が出力されているにもかかわらずIGF信号が2回以上入力されない - 1トリップ | ワイヤハーネスまたはコネクター イグニッションコイルASSY エンジンコントロールコンピュータ |
回路図
点検手順
- ダイアグコードP0351/14が表示される場合は、イグニッションコイルASSY(NO.1シリンダ)回路を点検する。
- ダイアグコードP0352/15が表示される場合は、イグニッションコイルASSY(NO.2シリンダ)回路を点検する。
- ダイアグコードP0353/14が表示される場合は、イグニッションコイルASSY(NO.3シリンダ)回路を点検する。
- ダイアグコードP0354/15が表示される場合は、イグニッションコイルASSY(NO.4シリンダ)回路を点検する。
- SST(TaSCAN)を使用して、フリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータとして、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部が記録されており、それらの情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。
- 以下はNO.1シリンダの点検方法を示してある。NO.1シリンダ以外の不具合が発生している場合は、以下の手順を参考に該当シリンダ回路を点検する。
手順1 | ダイアグコード消去 |
SST09991-70201
次へ | |
手順2 | 作動確認運転実施 |
SST09991-70201
- イグニッションコイルASSYの配置を換えて、走行テストを実施する。
■ 注 意 ■イグニッションコイルコネクターの配置は換えない。 - IG ONにして、SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを確認する。(要領は参照)
結果
結果
飛び先
ダイアグコードに変化がない
A
イグナイタ系統の異なるダイアグコードが出力された
B
B | イグニッション コイルASSY交換 (要領は 参照) |
A | |
手順3 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(イグニッションコイルASSY電源回路) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- イグニッションコイルASSYのコネクターを切り離す。
- IG ONにする。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
電圧値点検端子
イグニッションコイルASSY車両側コネクター
点検条件
基準値
1(+B) - 4(GND)
IG ON
11 to 14 V
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(イグニッションコイルASSY接続コネクター)
NG | 手順 6 へ |
OK | |
手順4 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ - イグニッションコイルASSY) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
- イグニッションコイルASSYのコネクターを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - イグニッションコイルASSY車両側コネクター
点検条件
基準値
A23(IGF1) - 2(IGF)
常時
1 Ω未満
抵抗値(短絡点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびイグニッションコイルASSY車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
点検条件
基準値
A23(IGF1)および2(IGF) - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(イグニッションコイルASSY接続コネクター)
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*3
コネクターA
-
-
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - イグニッションコイルASSY) |
OK | |
手順5 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ - イグニッションコイルASSY) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- エンジンコントロールコンピュータのコネクターAのコネクターを切り離す。
- イグニッションコイルASSYのコネクターを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - イグニッションコイルASSY車両側コネクター
点検条件
基準値
A108(IGT1) - 3(IGT1)
常時
1 Ω未満
抵抗値(短絡点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびイグニッションコイルASSY車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
点検条件
基準値
A108(IGT1)および3(IGT1) - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(イグニッションコイルASSY接続コネクター)
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*3
コネクターA
-
-
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - イグニッションコイルASSY) |
OK | |
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は 参照) |
手順6 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(イグニッションコイルASSY - ボデーアース) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- イグニッションコイルASSYのコネクターを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
抵抗値(断線点検)点検端子
イグニッションコイルASSY車両側コネクター - ボデーアース
点検条件
基準値
4(GND) - ボデーアース
常時
1 Ω未満
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(イグニッションコイルASSY接続コネクター)
□ 参 考 □複数のダイアグコードを出力する場合は、イグニッションコイル4個すべての回路の点検を行う。
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(イグニッションコイルASSY - ボデーアース) |
OK | |
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(IG2 リレー - イグニッションコイルASSY) |
HOME
自動車の故障や修理方法、交換方法等に役立つ情報 参考資料は,サービスマニュアル 整備書 修理書 配線図 回路図等です。 トヨタ(TOYOTA) レクサス(LEXUS) ニッサン(N…