DTC P0120/41 スロットルセンサ系統 DTC P0121/41 スロットル

センサレンジ外れ DTC P0122/41 スロットルセンサ断線(Low) DTC P0123/41 スロットルセンサ断線(High) DTC P0220/41 スロットルセンサNo.2断線 DTC P0222/41 スロットルセンサNo.2断線(Low) DTC P0223/41 スロットルセンサNo.2断線(High) DTC P2135/41 スロットルセンサ系統 アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシー トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー

スロットルポジションセンサはスロットルボデーASSYに取り付けられており、スロットルバルブの開度を約0 to 5Vのリニア電圧信号に置き換えてエンジンコントロールコンピュータへ出力する。出力系統を2重とし、検出部の信頼向上を図っている。

A213060J02

DTC No.
SAE/TCCS
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
点検部位
P0120/41IG ON
VTA1電圧が0.2 V以下または4.54 V以上(VTA1回路異常)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0121/41IG ON
VTA1センサおよびVTA2センサの特性異常
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0122/41IG ON
VTA1電圧が0.2 V以下(VTA1回路の短絡、VC回路の断線)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0123/41IG ON
VTA1電圧が4.54 V以上(VTA1回路の断線または、+B回路との短絡、E2回路の断線)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0220/41IG ON
VTA2電圧が1.75 V以下またはVTA1電圧が0.2 V以上かつ2.02 V以下の時にVTA2電圧が4.8 V以上(VTA2回路異常)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0222/41IG ON
VTA2電圧が1.75 V以下(VTA2回路の短絡または、GNDとの短絡、VC回路の短絡)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0223/41IG ON
VTA1電圧が0.2 V以上かつ2.02 V以下の時にVTA2電圧が4.8 V以上(VTA2回路の断線、E2回路の断線、+B回路との短絡)
2秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P2135/41IG ON
VTA1電圧とVTA2電圧の差が0.02 V以下(E2回路の断線、VTA1-VTA2回路間の短絡)
0.5秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
IG ON
VTA1電圧が0.2 V以下かつVTA2電圧が1.75 V以下(VC回路の断線)
0.4秒以上
1トリップ
スロットルボデーASSY(スロットルポジションセンサ)
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ

回路図

A221487J01

点検手順

□ 参 考 □SST(TaSCAN)を使用してフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1TaSCANデータ読み取り(スロットルセンサNO.1電圧、スロットルセンサNO.2電圧)

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従って[ECUデータモニター]を選択する。
  4. アクセルペダル全閉時の[スロットルセンサNo.1電圧]および[スロットルセンサNo.2電圧]を読み取る。
  5. アクセルペダル全開時の[スロットルセンサNo.1電圧]および[スロットルセンサNo.2電圧]を読み取る。

    結果
    アクセルペダル全閉時
    アクセルペダル全開時
    トラブルエリア
    飛び先
    スロットルセンサNo.1電圧
    (VTA1)
    スロットルセンサNo.2電圧
    (VTA2)
    スロットルセンサNo.1電圧
    (VTA1)
    スロットルセンサNo.2電圧
    (VTA2)
    0 to 0.2 V
    0 to 1.75 V
    0 to 0.2 V
    0 to 1.75 V
    VC回路断線
    A
    4.5 to 5.0 V
    4.5 to 5.0 V
    4.5 to 5.0 V
    4.5 to 5.0 V
    E2回路断線
    A
    0 to 0.2 Vまたは4.5 to 5.0 V
    2.1 to 3.1 V
    (フェイルセーフ時)
    0 to 0.2 Vまたは4.5 to 5.0 V
    2.1 to 3.1 V
    (フェイルセーフ時)
    VTA1回路断線または短絡
    A
    0.6 to 1.4 V
    (フェイルセーフ時)
    0 to 1.75 Vまたは
    4.8 to 5.0 V
    0.6 to 1.4 V
    (フェイルセーフ時)
    0 to 1.75 Vまたは
    4.8 to 5.0 V
    VTA2回路断線または短絡
    A
    0.5 to 1.1 V
    2.1 to 3.1 V
    3.2 to 4.8 V
    4.6 to 5.0 V
    システム正常
    B

□ 参 考 □

  1. DTC P0121/41は、VTA1およびVTA2の出力電圧がセンサ特性から外れた場合に出力するため、(DTC P0121/41)出力時は、フリーズフレームデータを活用する。下記の計算式を利用することにより相対的なズレを確認することができる。
    センサ特性VTA1 + 1.11 V ≒ VTA2 × 0.8
    VTA1-スロットルポジションセンサNo. 1電圧
    VTA2-スロットルポジションセンサNo. 2電圧
  2. DTC P0121/41が出力した場合は、点検手順2へ。

B
手順 5 へ
A

手順2ワイヤハーネスまたはコネクター点検(スロットルボデーASSY - エンジンコントロールコンピュータ)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
    A194102J08
  2. スロットルボデーASSYのコネクターを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - スロットルボデーASSY車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    A88(VCTA) - 5(VC)
    常時
    1 Ω未満
    A90(VTA1) - 6(VTA)
    常時
    1 Ω未満
    A89(VTA2) - 4(VTA2)
    常時
    1 Ω未満
    A111(ETA) - 3(E2)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびスロットルボデーASSY車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    A88(VCTA)および5(VC) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    A90(VTA1)および6(VTA) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    A89(VTA2)および4(VTA2) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (スロットルボデーASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターA
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - スロットルボデーASSY)
OK

手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(VC電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. スロットルボデーASSYのコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    スロットルボデーASSY車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    5(VC) - 3(E2)
    IG ON
    4.5 to 5.5 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (スロットルボデーASSY接続コネクター)

NG
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)
OK

手順4スロットル ボデーASSY交換

□ 参 考 □スロットルボデーASSYの交換要領は

参照。

次へ

手順5ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順6ダイアグコード確認

SST09991-70201  

  1. 走行テストを実施する。
  2. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを確認する。(要領は参照)

    結果
    結果
    飛び先
    スロットル系統のダイアグコードが出力される
    A
    ダイアグコードが出力されない
    B
    □ 参 考 □SST(TaSCAN)の[ダイアグ判定結果確認]機能を使用して、ダイアグコード判定の確認ができる。(要領は参照)

B
完了
A
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  
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