DTC P0301/93 失火検出(#1気筒) DTC P0302/93 失火検出(#2気筒)
DTC P0303/93 失火検出(#3気筒) DTC P0304/93 失火検出(#4気筒) アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシー トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー
*1 | クランクポジションセンサNO.1 (カムポジションセンサ) | *2 | クランクポジションセンサ(34歯) |
*3 | エンジンコントロールコンピュータ | - | - |
エンジンで失火が発生すると、排気ガス中に炭化水素(HC)が排出される。HC濃度が上昇すると排気エミッションレベルが悪化する。同時にHC濃度の上昇は触媒の温度上昇を起こして、触媒の浄化能力を損なう可能性がある。排気エミッションの増加を防止し、触媒の熱劣化を防ぐ為にエンジンコントロールコンピュータは、失火率(失火回数を点火回数で割った値)をモニターしている。エンジンコントロールコンピュータは失火をモニターする為に、クランクポジションセンサNO.1(カムポジションセンサ)およびクランクポジションセンサを使用している。クランクポジションセンサは、クランクシャフト回転速度を測定する為に使用されている。クランクシャフト回転速度の変化が判定値を超えるとエンジンコントロールコンピュータは失火していると判断し、失火カウンタ(失火回数の積算値)をカウントしていく。
カムポジションセンサは、失火している気筒を特定する為に使用される。
失火率が判定値を越えると、エンジンコントロールコンピュータはチェックエンジンウォーニングランプを点灯または点滅させる。
触媒オーバーテンパラチャレベル失火検出時
- エンジン200回転毎に失火率を判定し、触媒熱劣化を起こす失火率(数十%以上)が3回発生した時、エンジンコントロールコンピュータはすぐにチェックエンジンウォーニングランプを点滅させる。
エミッション悪化レベル失火検出時
- エンジン1000回転毎に失火率を判定し、エミッションが判定値を超える失火率(数%以上)が4回発生した時(2トリップ目)、エンジンコントロールコンピュータはチェックエンジンウォーニングランプを点灯させる。
DTC No. SAE/TCCS | P0300/93 P0301/93 P0302/93 P0303/93 P0304/93 | ||
---|---|---|---|
DTC検出条件 | 診断条件 | エンジン回転数が850から4000 r/minかつ、エンジン水温が-10°C以上 | |
異常状態 | P0300/93 | 複数気筒で判定値以上に失火が発生 (触媒オーバーテンパラチャレベル失火検出時は、チェックエンジンウォーニングランプを点滅。エミッション悪化レベル失火検出時は、チェックエンジンウォーニングランプを点灯) | |
P0301/93 P0302/93 P0303/93 P0304/93 | 単一気筒で判定値以上に失火が発生 (触媒オーバーテンパラチャレベル失火検出時は、チェックエンジンウォーニングランプを点滅。エミッション悪化レベル失火検出時は、チェックエンジンウォーニングランプを点灯) | ||
異常期間 | 触媒オーバーテンパラチャレベル失火検出時 エンジン200回転を3回 エミッション悪化レベル失火検出時 エンジン1000回転を4回 | ||
トリップ数 | 2トリップ | ||
検出方法 | 常時モニター(診断条件を満たしている間) | ||
検出に使用するセンサ | メイン | クランクポジションセンサ クランクポジションセンサNO.1(カムポジションセンサ) | |
サブ | インテークエアフローメータSUB-ASSY E.F.I.ウォータテンパラチャセンサ 吸気温センサ(インテークエアフローメータSUB-ASSY) | ||
点検部位 | ワイヤハーネスまたはコネクター コネクター接続状態 バキュームホース接続状態 イグニッションシステム フューエルインジェクタASSY フューエルポンプ インテークエアフローメータSUB-ASSY E.F.I.ウォータテンパラチャセンサ コンプレッション バルブタイミング PCVホース接続状態 PCVホース エンジンコントロールコンピュータ スパークプラグ フューエルインジェクター回路 インテークシステム イグニッションコイルASSY フューエルライン EGRバルブASSY |
■ 注 意 ■気筒特定のダイアグコード(P0301/93、P0302/93、P0303/93、P0304/93)が複数記録されているのに、ランダム気筒失火のダイアグコード(P0300/93)が記録されていない場合は、各々の気筒の失火が別々のタイミングに検出、記録されたことを表している。
機能説明
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- ダイアグコードおよびフリーズフレームデータを記録する。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- SST(TaSCAN)の表示画面に従って、ノーマルモードからチェックモードへ切り替える。
- SST(TaSCAN)の表示画面に従って、アイドリング状態で各気筒の[ECUデータモニター] - [失火カウンタ]の値を読む。
- 5.で失火カウンタの値が読めない場合は、フリーズフレームデータに記録されているエンジン回転数、エンジン負荷値などの状態で数回車両を走行させる。
■ 注 意 ■失火のダイアグコードを検出するには、フリーズフレームデータに記録されているエンジン回転数、エンジン負荷値などの状態で、下表の時間走行する。この時にIG OFFにしないこと。IG OFFにすると、チェックモードからノーマルモードに変わり、すべてのダイアグコード、フリーズフレームデータなどが消去される。
エンジン回転数
時間
アイドリング
4分以上
1000 r/min
4分以上
1500 r/min
3分以上
2500 r/min
2分以上 - SST(TaSCAN)の表示画面に従って、ダイアグコード、フリーズフレームデータおよび失火カウンタを確認および記録する。
- IG OFFにして、5秒以上待機する。
回路図
点検手順
- 失火系ダイアグコード以外のダイアグコードが同時に記憶されている場合は、失火系ダイアグコード以外のダイアグコードを先に修理する。
- SST(TaSCAN)を使用してフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、その情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。
- 現象確認が出来ない場合は、フリーズフレームデータの状態を再現する。
- フリーズフレームデータのF/B補正値バンク1、F/B学習値バンク1のいずれかが±20 %の範囲をはずれると、空燃比がリッチ(-20 %以下)またはリーン(+20 %以上)になっている可能性がある。
- フリーズフレームデータのエンジン冷却水温が80度未満の場合、エンジン暖機中のみ失火が発生している可能性がある。
- 失火を再現できない場合の理由として、燃料不足、不適切な燃料の使用、スパークプラグの汚れなどが考えられる。
- 修理後、失火カウンタ#1 - #4および失火カウンタの値を確認する。
- ボデー振動を引き起こすほど駆動輪のホイールバランスが著しくずれている場合は、失火のダイアグコードを検出する可能性がある。
- EGRバルブASSYの固着により、このダイアグコードが出力する可能性がある。
手順1 | ダイアグコード読み取り |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを確認する。(要領は参照)
結果
結果
飛び先
P0300/93、P0301/93、P0302/93、P0303/93、P0304/93のいずれかが出力する
A
P0300/93、P0301/93、P0302/93、P0303/93、P0304/93以外のコードも出力する
B
□ 参 考 □ダイアグコードP0300/93、P0301/93、P0302/93、P0303/93またはP0304/93以外のダイアグコードが出力された場合は、そのダイアグコードを先にトラブルシュートすること。
B | 関連するダイアグコードチャートへ (要領は 参照) |
A | |
手順2 | PCVホース点検 |
基準PCVホースは正しく接続されており、かつPCVホースが損傷していない。
NG | PCVホース修理または交換 |
OK | |
手順3 | TaSCANデータ読み取り(失火時平均回転数、失火時平均負荷) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター]-[失火時平均回転数]および[失火時平均負荷]の値を記録する。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
項目説明/表示範囲
基準値
失火時平均回転数- 失火時の平均回転数を表す
- 表示範囲: 0 to 6375 rpm
失火時平均負荷- 失火時の平均負荷を表す
- 表示範囲: 0 to 3.98 g/rev
□ 参 考 □[失火時平均回転数]と[失火時平均負荷]の数値は失火発生時の車両状態を表す。
次へ | |
手順4 | TaSCANデータ読み取り(失火カウンタ#1、#2、#3、#4) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- エンジン始動する。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、失火発生時の[ECUデータモニター]-[失火カウンタ#1]、[失火カウンタ#2]、[失火カウンタ#3]および[失火カウンタ#4]を読み取る。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
点検条件
基準値
失火カウンタ#1 - #4
エンジン回転中
-
結果結果
飛び先
1つまたは2つの気筒に失火が集中
A
3つ以上の気筒に失火が分散
B
□ 参 考 □- ECUデータモニターにて確認できない場合は、手順1で実施したダイアグコードを参考に、単気筒か複数気筒かを判断する。
- 単気筒の場合はAへ、複数気筒の場合はBへ進む。
A | |
手順5 | スパーク プラグ点検 |
- 失火している気筒のイグニッションコイルASSYを取りはずす。
- 失火している気筒のスパークプラグを取りはずす。
- スパークプラグを確認する。
結果SC20HR11(デンソー製) - スパークプラグのねじ山に破損および絶縁体の損傷がないか点検する。
■ 注 意 ■- エンジン性能およびスムーズな操縦性を確保するため、上記に記載したスパークプラグまたは同等品のみを使用する。
- スパークプラグギャップが基準よりも大きい場合は、スパークプラグを交換すること。
- スパークプラグのギャップは調整しないこと。
- 先端部分は触れないこと。
- 電極部にカーボンが堆積していないこと。
- イリジウム、白金チップに傷をつけない。
- くすぶりなどにより著しく汚れている場合は、新品のスパークプラグに交換する。
- 新品のスパークプラグに交換する場合は、先端保護用にかぶせてあるキャップはエンジンに取り付けるまではずさない。
- スパークプラグを落下させた場合は、新品のスパークプラグに交換する。
1.0 to 1.1mm
最大プラグギャップ
1.3 mm
NG | スパーク プラグ交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順6 | 火花点検 |
□ 参 考 □火花点検の要領は
参照。
NG | 手順 41 へ |
OK | |
手順7 | コンプレッション点検 |
□ 参 考 □コンプレッションの点検要領は
参照。
NG | 圧縮圧力低下の原因点検 |
OK | |
手順8 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(フューエルインジェクタASSY電源回路) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- フューエルインジェクタASSYのコネクターを全数切り離す。
- IG ONにする。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
電圧値
点検端子 フューエルインジェクタASSY車両側コネクター - ボデーアース | 点検条件 | 基準値 |
---|---|---|
1端子 - ボデーアース | IG ON | 11 to 14 V |
*1 | 車両ワイヤハーネスコネクター前側 (フューエルインジェクタASSY接続コネクター) |
NG | 電源回路点検(フューエルインジェクタASSY回路点検) (要領は 参照) |
OK | |
手順9 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(フューエルインジェクタASSY - エンジンコントロールコンピュータ) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- フューエルインジェクタASSYのコネクターを切り離す。
- エンジンコントロールコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - フューエルインジェクタASSY車両側コネクター
点検条件
基準値
A85(#10) - 2端子
常時
1 Ω未満
A84(#20) - 2端子
常時
1 Ω未満
A83(#30) - 2端子
常時
1 Ω未満
A82(#40) - 2端子
常時
1 Ω未満
抵抗値(短絡点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびフューエルインジェクタASSY車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
点検条件
基準値
A85(#10)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A84(#20)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A83(#30)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A82(#40)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(フューエルインジェクタASSY接続コネクター)
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*3
コネクターA
-
-
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(フューエルインジェクタASSY - エンジンコントロールコンピュータ) |
OK | |
手順10 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検および交換(エンジンコントロールコンピュータ - ボデーアース) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - ボデーアース
点検条件
基準値
A109(E01) - ボデーアース
常時
1 Ω未満
A81(E02) - ボデーアース
常時
1 Ω未満
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*2
コネクターA
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - ボデーアース) |
OK | |
手順11 | フューエル インジェクタASSY点検 |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | フューエル インジェクタASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順12 | バルブタイミング点検 |
□ 参 考 □バルブタイミング点検は出来ないため、タイミングチェーンの脱着を行う。(要領は
参照)
次へ | |
手順13 | インテークシステム点検 |
NG | インテークシステム修理または交換 |
OK | |
手順14 | 燃圧点検 |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | 手順 43 へ |
OK | |
手順15 | TaSCANデータ読み取り(エンジン冷却水温) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター]-[エンジン冷却水温]を読み取る。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
点検条件
基準値
エンジン冷却水温- エンジン停止
- IG ON
□ 参 考 □- エンジン暖機後は75°Cから95°C
- 一晩放置後は外気温と同じ。
NG | E.F.I. ウォータテンパラチャ センサ交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順16 | TaSCANデータ読み取り(吸入空気温度) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター]-[吸入空気温度]を読み取る。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
点検条件
基準値
吸入空気温度- エンジン停止
- IG ON
NG | インテークエアフロー メータSUB-ASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順17 | インテークエアフロー メータSUB-ASSY点検(吸入空気量) |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | インテークエアフロー メータSUB-ASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順18 | TaSCANアクティブテスト実施 |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
- IG ONにする。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- エンジンを始動し、すべてのアクセサリスイッチをOFF にして、エンジン冷却水温が安定するまで暖機する。(エンジン冷却水温が75 ℃以上)
- SST(TaSCAN) の画面表示に従って、[ アクティブテスト] - [EGR ステップ数] を選択する。
- アクティブテスト実行中のデータモニター[インテークマニホールド圧]、[エンジン回転数]および[アイドルSW]を確認する。
基準値アクティブテストの駆動指数に応じて[インテークマニホールド圧]、[エンジン回転数]が変化する。
-
EGRステップ数(アクティブテスト)
0 step
0 → 30 step(アイドル時)
アイドリング状態
安定している
安定 → ラフアイドル又はエンスト
インテークマニホールド圧
(データモニター)
20 to 40 kPa
EGR 全閉時より 10 kPa以上増加
□ 参 考 □
- アクティブテスト実施時は、データモニターで[アイドルSW]がONであることを確認する。
- アクティブテスト実施時には、EGRバルブが開いた状態を10秒以上継続しない。
- アクティブテスト実施後は、EGRステップ数を必ず0ステップに戻してから終了する。
- アクティブテスト実施時アイドリング状態に変化が見られなければEGRバルブASSYの故障が考えられる。
結果
結果 | 飛び先 |
---|---|
異常 | A |
正常 | B |
A | |
手順19 | EGR バルブASSY点検 |
NG | EGR バルブASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順20 | エンジンコントロール コンピュータ交換 |
□ 参 考 □要領は
参照。
次へ | |
手順21 | ダイアグコード消去 |
SST09991-70201
次へ | |
手順22 | 作動確認運転実施 |
SST09991-70201
- DLC3 にSST(TaSCAN) を接続する。
- IG ON にする。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- エンジンを始動し、すべてのアクセサリスイッチをOFF にして、エン ジン冷却水温が安定するまで暖機する。(エンジン水温が75 ℃以上)
- 走行テストを行う。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、メインメニュー[診断] - 診断メニュー[パワトレ] - [TCCS] - システム診断メニュー[ダイアグ判定結果確認] - [ダイアグコード別確認]を選択する。
- 次画面にて、確認を行うダイアグコードを入力する。
- ダイアグコード判定結果が正常であることを確認する。
□ 参 考 □表示項目
内容
正常- ダイアグコードの判定が完了
- システム正常
- ダイアグコードの判定が完了
- システム異常
- ダイアグコードの判定が未完了
- 検出条件を確認後、走行テストを実施
- ダイアグコードの判定が実施できない
- 前提条件が成立していないダイアグコード数がエンジンコントロールコンピュータに記憶できる上限に達している
- 検出条件を確認後、走行テストを実施
次へ | |
終了 |
手順23 | バルブタイミング点検 |
□ 参 考 □バルブタイミング点検は出来ないため、タイミングチェーンの脱着を行う。(要領は
参照)
次へ | |
手順24 | インテークシステム点検 |
NG | インテークシステム修理または交換 |
OK | |
手順25 | 燃圧点検 |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | 手順 43 へ |
OK | |
手順26 | TaSCANデータ読み取り(エンジン冷却水温) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター]-[エンジン冷却水温]を読み取る。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
点検条件
基準値
エンジン冷却水温- エンジン停止
- IG ON
□ 参 考 □- エンジン暖機後は75°Cから95°C
- 一晩放置後は外気温と同じ。
NG | E.F.I. ウォータテンパラチャ センサ交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順27 | TaSCANデータ読み取り(吸入空気温度) |
SST09991-70201
- DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター]-[吸入空気温度]を読み取る。
[システム選択画面:パワトレ → TCCS → ECUデータモニター] 項目名
点検条件
基準値
吸入空気温度- エンジン停止
- IG ON
NG | インテークエアフロー メータSUB-ASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順28 | インテークエアフロー メータSUB-ASSY点検(吸入空気量) |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | インテークエアフロー メータSUB-ASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順29 | TaSCANアクティブテスト実施 |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
- IG ONにする。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- エンジンを始動し、すべてのアクセサリスイッチをOFF にして、エンジン冷却水温が安定するまで暖機する。(エンジン冷却水温が75 ℃以上)
- SST(TaSCAN) の画面表示に従って、[ アクティブテスト] - [EGR ステップ数] を選択する。
- アクティブテスト実行中のデータモニター[インテークマニホールド圧]、[エンジン回転数]および[アイドルSW]を確認する。
基準値アクティブテストの駆動指数に応じて[インテークマニホールド圧]、[エンジン回転数]が変化する。
-
EGRステップ数(アクティブテスト)
0 step
0 → 30 step(アイドル時)
アイドリング状態
安定している
安定 → ラフアイドル又はエンスト
インテークマニホールド圧
(データモニター)
20 to 40 kPa
EGR 全閉時より 10 kPa以上増加
□ 参 考 □
- アクティブテスト実施時は、データモニターで[アイドルSW]がONであることを確認する。
- アクティブテスト実施時には、EGRバルブが開いた状態を10秒以上継続しない。
- アクティブテスト実施後は、EGRステップ数を必ず0ステップに戻してから終了する。
- アクティブテスト実施時アイドリング状態に変化が見られなければEGRバルブASSYの故障が考えられる。
結果
結果 | 飛び先 |
---|---|
異常 | A |
正常 | B |
A | |
手順30 | EGR バルブASSY点検 |
NG | EGR バルブASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順31 | スパーク プラグ点検 |
- 失火している気筒のイグニッションコイルASSYを取りはずす。
- 失火している気筒のスパークプラグを取りはずす。
- スパークプラグを確認する。
結果SC20HR11(デンソー製) - スパークプラグのねじ山に破損および絶縁体の損傷がないか点検する。
■ 注 意 ■- エンジン性能およびスムーズな操縦性を確保するため、上記に記載したスパークプラグまたは同等品のみを使用する。
- スパークプラグギャップが基準よりも大きい場合は、スパークプラグを交換すること。
- スパークプラグのギャップは調整しないこと。
- 先端部分は触れないこと。
- 電極部にカーボンが堆積していないこと。
- イリジウム、白金チップに傷をつけない。
- くすぶりなどにより著しく汚れている場合は、新品のスパークプラグに交換する。
- 新品のスパークプラグに交換する場合は、先端保護用にかぶせてあるキャップはエンジンに取り付けるまではずさない。
- スパークプラグを落下させた場合は、新品のスパークプラグに交換する。
1.0 to 1.1 mm
最大プラグギャップ
1.3 mm
NG | スパーク プラグ交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順32 | 火花点検 |
□ 参 考 □火花点検の要領は
参照。
NG | 手順 41 へ |
OK | |
手順33 | コンプレッション点検 |
□ 参 考 □コンプレッションの点検要領は
参照。
NG | 圧縮圧力低下の原因点検 |
OK | |
手順34 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(フューエルインジェクタASSY電源回路) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- フューエルインジェクタASSYのコネクターを全数切り離す。
- IG ONにする。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
電圧値
点検端子 フューエルインジェクタASSY車両側コネクター - ボデーアース | 点検条件 | 基準値 |
---|---|---|
1端子 - ボデーアース | IG ON | 11 to 14 V |
*1 | 車両ワイヤハーネスコネクター前側 (フューエルインジェクタASSY接続コネクター) |
NG | 電源回路点検(フューエルインジェクタASSY回路点検) (要領は 参照) |
OK | |
手順35 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(フューエルインジェクタASSY - エンジンコントロールコンピュータ) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- フューエルインジェクタASSYのコネクターを切り離す。
- エンジンコントロールコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - フューエルインジェクタASSY車両側コネクター
点検条件
基準値
A85(#10) - 2端子
常時
1 Ω未満
A84(#20) - 2端子
常時
1 Ω未満
A83(#30) - 2端子
常時
1 Ω未満
A82(#40) - 2端子
常時
1 Ω未満
抵抗値(短絡点検)
点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびフューエルインジェクタASSY車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
点検条件
基準値
A85(#10)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A84(#20)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A83(#30)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
A82(#40)および2端子 - 他の端子間およびボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(フューエルインジェクタASSY接続コネクター)
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*3
コネクターA
-
-
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(フューエルインジェクタASSY - エンジンコントロールコンピュータ) |
OK | |
手順36 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ - ボデーアース) |
SST09082-00030
09083-00170
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は
参照。
- エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)
抵抗値(断線点検)点検端子
エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - ボデーアース
点検条件
基準値
A109(E01) - ボデーアース
常時
1 Ω未満
A81(E02) - ボデーアース
常時
1 Ω未満
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
*2
コネクターA
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - ボデーアース) |
OK | |
手順37 | フューエル インジェクタASSY点検 |
□ 参 考 □要領は
参照。
NG | フューエル インジェクタASSY交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順38 | エンジンコントロール コンピュータ交換 |
□ 参 考 □要領は
参照。
次へ | |
手順39 | ダイアグコード消去 |
SST09991-70201
次へ | |
手順40 | 作動確認運転実施 |
SST09991-70201
- DLC3 にSST(TaSCAN) を接続する。
- IG ON にする。
- 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
- エンジンを始動し、すべてのアクセサリスイッチをOFF にして、エン ジン冷却水温が安定するまで暖機する。(エンジン水温が75 ℃以上)
- 走行テストを行う。
- SST(TaSCAN)の画面表示に従って、メインメニュー[診断] - 診断メニュー[パワトレ] - [TCCS] - システム診断メニュー[ダイアグ判定結果確認] - [ダイアグコード別確認]を選択する。
- 次画面にて、確認を行うダイアグコードを入力する。
- ダイアグコード判定結果が正常であることを確認する。
□ 参 考 □表示項目
内容
正常- ダイアグコードの判定が完了
- システム正常
- ダイアグコードの判定が完了
- システム異常
- ダイアグコードの判定が未完了
- 検出条件を確認後、走行テストを実施
- ダイアグコードの判定が実施できない
- 前提条件が成立していないダイアグコード数がエンジンコントロールコンピュータに記憶できる上限に達している
- 検出条件を確認後、走行テストを実施
次へ | |
終了 |
手順41 | 火花点検 |
NG | 手順 42 へ |
OK | |
スパーク プラグ交換 (要領は 参照) |
手順42 | イグニッション コイルASSY点検 |
- 失火している気筒のイグニッションコイルASSYと正常なイグニッションコイルASSYを交換し、スパークプラグを取り付けてイグニッションコイルASSYのコネクターを接続する。
- 火花点検を行う。(要領は参照)
NG | エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は 参照) |
OK | |
イグニッション コイルASSY交換 (要領は 参照) |
手順43 | フューエル ポンプ単体点検 |
□ 参 考 □フューエルポンプ単体点検の要領は
参照。
NG | フューエル ポンプ交換 (要領は 参照) |
OK | |
フューエルライン修理または交換 |
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