DTC P0340/12 カムポジションセンサ系統 DTC P0342/12 VVT

センサ系統(Low) DTC P0343/12 VVTセンサ系統(High) アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシー トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー

VVTシステムは、カムシャフトに設けられているタイミングローターとMRE(磁気抵抗素子)タイプ式クランクポジションセンサNO.1で構成されている。カムシャフトが回転することにより、クランクポジションセンサNO.1内のMRE(磁気抵抗素子)にかかる磁気ベクトル(磁界の方向)が変化することでMRE(磁気抵抗素子)の内部抵抗値が変化する。この抵抗値変化を電圧に変化させHi(約4 V)、Lo(約1 V)の短形波に整形して、実カムシャフト位置を検出しエンジンコントロールコンピュータに出力する。

DTC No.
SAE/TCCS
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
点検部位
P0340/12エンジン始動後(600 r/min以上)
G2+信号が入力されない
5秒以上
1トリップ
ワイヤハーネスまたはコネクター
クランクポジションセンサNO.1
カムシャフト(タイミングローター)
エンジンコントロールコンピュータ
P0342/12IG ON後、2秒後
G2+入力電圧が0.3 V未満
4秒以上
1トリップ
ワイヤハーネスまたはコネクター
クランクポジションセンサNO.1
カムシャフト(タイミングローター)
エンジンコントロールコンピュータ
P0343/12IG ON後、2秒後
G2+入力電圧が4.7 V以上
4秒以上
1トリップ
ワイヤハーネスまたはコネクター
クランクポジションセンサNO.1
カムシャフト(タイミングローター)
エンジンコントロールコンピュータ

回路図

  1. 回路図は参照。

点検手順

□ 参 考 □

  1. SST(TaSCAN)を使用して、フリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。
  2. 最初にダイアグコードP0340/12、P0342/12、P0343/12のトラブルシュートを行い、不具合箇所が見つからない場合はメカニカルシステムの不具合が考えられる。

手順1ダイアグコード読み取り

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを読み取る。(要領は参照)

    結果
    結果
    飛び先
    P0340/12、P0342/12、P0343/12が出力される
    A
    P0340/12、P0342/12、P0343/12以外にも、ダイアグコードが出力される
    B
    □ 参 考 □ダイアグコードP0340/12、P0342/12またはP0343/12以外のダイアグコードが出力された場合は、そのダイアグコードを先にトラブルシュートすること。

B
関連するダイアグコードチャートへ (要領は  参照)
A

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(VC電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. クランクポジションセンサNO.1のコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    クランクポジションセンサNO.1車両側コネクター - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    3(VC) - ボデーアース
    IG ON
    4.5 to 5.5 V
    結果結果
    飛び先
    異常
    A
    正常
    B
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (クランクポジションセンサNO.1接続コネクター)

B
手順 4 へ
A

手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ - クランクポジションセンサNO.1)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
    A194109J20
  2. クランクポジションセンサNO.1のコネクターを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - クランクポジションセンサNO.1車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    A99(VCV1) - 3(VC)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびクランクポジションセンサNO.1車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    A99(VCV1)および3(VC) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (クランクポジションセンサNO.1接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターA
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - クランクポジションセンサNO.1)
OK
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  

手順4ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ - クランクポジションセンサNO.1)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
    A194109J21
  2. クランクポジションセンサNO.1のコネクターを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - クランクポジションセンサNO.1車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    A76(G2+) - 1(VVI+)
    常時
    1 Ω未満
    A122(G2-) - 2(VVI-)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびクランクポジションセンサNO.1車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    A76(G2+)および1(VVI+) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    A122(G2-)および2(VVI-) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (クランクポジションセンサNO.1接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターA
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - クランクポジションセンサNO.1)
OK

手順5センサ取り付け部点検(クランクポジションセンサNO.1)
  1. クランクポジションセンサNO.1のボルトの締め付け、取り付け状態を点検する。
    基準正常に取り付けられている

NG
センサ取り付け部修理または交換(クランクポジションセンサNO.1)
OK

手順6カムシャフト単体点検
  1. カムシャフトの取り付け部および凸部の状態を点検する。
    結果結果
    飛び先
    正常
    A
    異常
    B

B
カムシャフト交換 (要領は  参照)
A

手順7クランクポジション センサ NO.1交換
  1. クランクポジションセンサNO.1を交換する。(要領は参照)
次へ

手順8ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにして、SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順9ダイアグコード読み取り

SST09991-70201  

  1. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  2. エンジンを始動する。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを読み取る。(要領は参照)

    結果
    結果
    飛び先
    ダイアグコードが出力されない
    A
    P0340/12, P0342/12またはP0343/12が出力される
    B

B
手順 10 へ
A
正常復帰 

手順10バルブタイミング点検

□ 参 考 □バルブタイミング点検は出来ないため、タイミングチェーンの脱着を行う。(要領は

参照)

次へ

手順11ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにして、SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順12ダイアグコード読み取り

SST09991-70201  

  1. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  2. エンジンを始動する。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを読み取る。(要領は参照)

    結果
    結果
    飛び先
    ダイアグコードが出力されない
    A
    P0340/12、P0342/12またはP0343/12が出力される
    B

B
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)
A
正常復帰 
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