DTC P261B エンジン電動ウォータポンプ系統 DTC P261C

エンジン DTC P261B エンジン電動ウォータポンプ系統 DTC P261C エンジン電動ウォータポンプ系統(Low) DTC P261D エンジン電動ウォータポンプ系統(High)アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシートヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー

エンジンコントロールコンピュータはエンジン冷却水温、エンジン回転数、車速情報をもとに、必要な冷却水量を計算し、エンジンウォータポンプASSYを制御する。エンジンウォータポンプASSYはエンジンコントロールコンピュータより送られてくるデューティサイクル信号により、エンジンウォータポンプASSYの回転数を無段階に制御し、最適な制御を行う事で暖機性の向上、冷却損失の低減を行い、燃料消費率を向上させている。

エンジンコントロールコンピュータは、エンジンウォータポンプASSYより送られてくるデューティサイクル信号を使用して、エンジンウォータポンプASSYの回転数を計算している。エンジンウォータポンプASSYを駆動している時に回転数が900 r/min未満になった場合、エンジンコントロールコンピュータは異常と判断し、P261Bを出力する。

エンジンコントロールコンピュータはエンジンウォータポンプASSYの目標駆動デューティサイクル比がそれた時、エンジンコントロールコンピュータは異常と判断する。

DTC No.
SAE/TCCS
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
点検部位
P261Bエンジン冷却水温が-10°C以上かつウォータポンプ出力デューティ比が40%以上
ウォータポンプモーターが900 r/min未満
15秒以上
1トリップ
エンジンウォータポンプASSY
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P261Cウォータポンプ出力デューティ比が40 to 60%
ウォータポンプ出力が判定値以下
3秒以上
1トリップ
エンジンウォータポンプASSY
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P261Dウォータポンプ出力デューティ比が40 to 60%
ウォータポンプ出力が判定値以上
3秒以上
1トリップ
エンジンウォータポンプASSY
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ

回路図

A219018J01

点検手順

■ 注 意 ■トラブルシュートを実施する前に、この回路のヒューズを点検する。
□ 参 考 □SST(TaSCAN)を使用してフリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部が記録されており、それらの情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。

手順1TaSCANアクティブテスト実施

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  4. エンジンを始動する。
  5. SST(TaSCAN)の表示画面に従って、[アクティブテスト] - [電動ウォータポンプ駆動]を選択する。
  6. アクティブテスト実行中に、エンジンウォータポンプASSYが作動(振動)しているか確認する。
    結果結果
    飛び先
    エンジンウォータポンプASSYが作動(振動)している
    A
    エンジンウォータポンプASSYが作動(振動)していない
    B

B
手順 4 へ
A

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY - エンジンコントロールコンピュータ)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □エンジンウォータポンプASSY - エンジンコントロールコンピュータ間のワイヤハーネスおよびコネクターの半勘合、端子接圧の点検を行う。(点検要領および注意事項は

参照)

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
    A217906J01
  2. エンジンコントロールコンピュータのコネクターBを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    2(NWP) - B11(WPI)
    常時
    1 Ω未満
    4(SWP) - B10(WPO)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクターおよびエンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    2(NWP)およびB11(WPI) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    4(SWP)およびB10(WPO) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターB
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンウォータポンプASSY - エンジンコントロールコンピュータ)
OK

手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY電源電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    2(NWP) - ボデーアース
    IG ON
    11 to 14 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)

NG
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)
OK
エンジンウォータポンプASSY交換 (要領は  参照)  

手順4ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY電源電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    1(+B) - ボデーアース
    IG ON
    11 to 14 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)

NG
手順 10 へ
OK

手順5ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY - ボデーアース)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
    抵抗値点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    5(PGND) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンウォータポンプASSY - ボデーアース)
OK

手順6ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY - エンジンコントロールコンピュータ)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
    A217906J01
  2. エンジンコントロールコンピュータのコネクターBを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    2(NWP) - B11(WPI)
    常時
    1 Ω未満
    4(SWP) - B10(WPO)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクターおよびエンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    2(NWP)およびB11(WPI) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    4(SWP)およびB10(WPO) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターB
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンウォータポンプASSY - エンジンコントロールコンピュータ)
OK

手順7エンジンウォータポンプASSY交換

□ 参 考 □エンジンウォータポンプASSYの交換要領は

参照。

次へ

手順8ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、ダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順9ダイアグコード確認

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  4. 走行テストを実施する。
  5. SST(TaSCAN)の表示画面に従って、ダイアグコードを確認する。(要領は参照)

    結果
    結果
    飛び先
    P261B、P261CまたはP261Dが出力される
    A
    正常コードを表示
    B

B
完了
A
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  

手順10リレー点検(ENG W/Pリレー)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. ENG W/Pリレーをエンジンルームリレーブロックから取りはずす。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    3端子 - 5端子
    1端子 - 2端子間にバッテリー電圧を加えないとき
    10 kΩ以上
    3端子 - 5端子
    1端子 - 2端子間にバッテリー電圧を加えたとき
    1 Ω未満

B
リレー交換(ENG W/Pリレー)
A

手順11ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンウォータポンプASSY - ENG W/Pリレー)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンウォータポンプASSYのコネクターを切り離す。
    A217908J01
  2. ENG W/Pリレーをエンジンルームリレーブロックから取りはずす。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクター - ENG W/Pリレーホルダ
    点検条件
    基準値
    1(+B) - 5端子
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンウォータポンプASSY車両側コネクターおよびENG W/Pリレーホルダ - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    1(+B)および5端子 - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    エンジンルームリレーブロック
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンウォータポンプASSY接続コネクター)
    ■ 注 意 ■ホルダにテスター棒などを当てて測定する場合、強く当てすぎるとホルダ部を損傷するおそれがあるので注意して行う。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンウォータポンプASSY - ENG W/Pリレー)
OK

手順12リレー点検(ENG W/Pリレー電源電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. ENG W/Pリレーをエンジンルームリレーブロックから取りはずす。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    ENG W/Pリレーホルダ - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    3端子 -ボデーアース
    常時
    11 to 14 V
    イラスト内指示文字 *1
    エンジンルームリレーブロック
    ■ 注 意 ■ホルダにテスター棒などを当てて測定する場合、強く当てすぎるとホルダ部を損傷するおそれがあるので注意して行う。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(ENG W/Pリレー - バッテリー)
OK

手順13ワイヤハーネスおよびコネクター点検(ENG W/Pリレー - ボデーアース)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. ENG W/Pリレーをエンジンルームリレーブロックから取りはずす。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
    抵抗値点検端子
    ENG W/Pリレーホルダ - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    1端子 -ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    イラスト内指示文字 *1
    エンジンルームリレーブロック
    ■ 注 意 ■ホルダにテスター棒などを当てて測定する場合、強く当てすぎるとホルダ部を損傷するおそれがあるので注意して行う。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(ENG W/Pリレー - ボデーアース)
OK
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(ENG W/Pリレー - EFI MAINリレー) 
DTC P261B エンジン電動ウォータポンプ系統 DTC P261C エンジン電動ウォータポンプ系統(Low) DTC P261D エンジン電動ウォータポンプ系統(High)  トヨタ

HOME

自動車の故障や修理方法、交換方法等に役立つ情報 参考資料は,サービスマニュアル 整備書 修理書 配線図 回路図等です。 トヨタ(TOYOTA) レクサス(LEXUS) ニッサン(N…

自動車修理事例