DTC P0516-769 補機バッテリ液温センサ系統(Low) DTC

DTC P0516-769 補機バッテリ液温センサ系統(Low) DTC P0517-770 補機バッテリ液温センサ系統(High)ヴォクシー ヴェルファイア シエンタ アクア アルファード ノア トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー

サーミスタASSYは、補機バッテリー温度を感知する。サーミスタASSYは、補機バッテリー温度の変化に伴い抵抗値が変化する。補機バッテリー温度が低ければ低いほどサーミスタの抵抗値は大きくなる。逆に高ければ高いほど抵抗値は小さくなる。サーミスタASSYは、パワーマネジメントコントロールコンピュータ(HV機能)と接続されている。パワーマネジメントコントロールコンピュータ(HV機能)のTHB端子から抵抗Rを経由して5Vの電源電圧がサーミスタASSYに供給される。つまり、抵抗RとサーミスタASSYは直列で接続されている。抵抗値はバッテリー温度の変化に伴い変化し、THBターミナルの電圧もまた変化する。この信号をもとにパワーマネジメントコントロールコンピュータ(HV機能)は補機バッテリー高温時に充電電流を減らし、補機バッテリーを保護する。

□ 参 考 □サーミスタの抵抗特性(参考値)は以下の通り。
測定端子
THB電圧
(コネクター切り離し時)
抵抗値
周囲温度
THB - ETHB
4.5 to 5.5 V
3.00 to 3.75 kΩ
約10°C
1.60 to 1.80 kΩ
約25°C
0.80 to 1.00 kΩ
約40°C

DTC No.詳細情報番号DTC検出条件点検部位
P0516769補機バッテリー液温センサ結線異常(GNDショート)サーミスタASSY
ワイヤハーネスおよびコネクター
パワーマネジメントコントロールコンピュータ
P0517770補機バッテリー液温センサ結線異常(断線/電源回り込み)

回路図

A166989J07

点検手順

□ 参 考 □

  1. SST(TaSCAN)を用いてフリーズデータを読み取る。フリーズデータには不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してある。それらの情報がトラブルシュートを行う際に役立つ。
  2. DTC P0516-769、P0517-770の出力を確認後、SST(TaSCAN)を使用して、HVシステムのECUデータモニター“補機バッテリ温度”を確認する。

    温度表示
    不具合
    -40°C
    断線または+B電源回り込み
    215°C
    短絡またはGNDショート

手順1コネクター接続状態点検(パワーマネジメントコントロールコンピュータコネクター)
  1. パワーマネジメントコントロールコンピュータのコネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない

NG
確実に接続する
OK

手順2TaSCANデータ読み取り(補機バッテリ温度)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / 補機バッテリ温度
  4. ECUデータモニターを読み取る。
    結果結果
    飛び先
    -40°C
    A
    215°C
    B
    周辺温度とほぼ同じ
    C
  5. IG OFFにする。

B
手順 5 へ

C
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A

手順3TaSCANデータ読み取り(断線)

SST09991-70201  

  1. サーミスタASSYのコネクターを切り離す。
  2. SST( ダイアグノーシスチェックワイヤNo.2) を使用して、サーミスタASSYの車両側コネクター1(THB) - 2(E2) 端子間を短絡 する。
  3. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  4. IG ONにする。
  5. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / 補機バッテリ温度
  1. ECUデータモニターを読み取る。
    OK項目名
    [記号]
    点検条件
    基準値
    補機バッテリ温度
    THB - E2 端子間を短絡
    IG ON
    215°C
    イラスト内指示文字 *1
    コネクター非接続状態
    (サーミスタASSY)
  2. IG OFFにする。
  3. サーミスタASSYのコネクターを接続する。

NG
手順 4 へ
OK
サーミスタASSY交換 

手順4ワイヤハーネスおよびコネクター点検(パワーマネジメントコントロールコンピュータ - サーミスタASSY)

SST09991-70201  

  1. SST( ダイアグノーシスチェックワイヤNo.2) を使用して、パワーマネ ジメントコントロールコンピュータのコネクターC28(THB) - C30(ETHB) 端子間を短絡する。
  2. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  3. IG ONにする。
  4. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / 補機バッテリ温度
  1. ECUデータモニターを読み取る。
    OK項目名
    [記号]
    点検条件
    基準値
    補機バッテリ温度
    THB - ETHB 端子間を短絡
    IG ON
    215°C
    イラスト内指示文字 *1
    コネクター接続状態
    (パワーマネージメントコントロールコンピュータ)
  2. IG OFFにする。

NG
パワーマネジメントコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)
OK
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換 

手順5TaSCANデータ読み取り(短絡)

SST09991-70201  

  1. サーミスタASSYのコネクターを切り離す。
  2. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  3. IG ONにする。
  4. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / 補機バッテリ温度
  5. ECUデータモニターを読み取る。
    OK項目名
    [記号]
    点検条件
    基準値
    補機バッテリ温度
    IG ON
    -40°C
  6. IG OFFにする。
  7. サーミスタASSYのコネクターを接続する。

NG
手順 6 へ
OK
サーミスタASSY交換 

手順6ワイヤハーネスおよびコネクター点検(パワーマネジメントコントロールコンピュータ - サーミスタASSY)
  1. サーミスタASSYのコネクターを切り離す。
  2. パワーマネージメントコントロールコンピュータのコネクターCを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗 を点検する
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    C28(THB) - 2(THB)
    IG OFF
    1 Ω未満
    C30(ETHB) - 1(E2)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    C28(THB)または2(THB) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    C30(ETHB)または1(E2) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (サーミスタASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (パワーマネージメントコントロールコンピュータ接続コネクター)
  2. サーミスタASSYのコネクターを接続する。
  3. パワーマネージメントコントロールコンピュータのコネクター接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK
パワーマネジメントコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  

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