DTC P0A7A-344 ジェネレータインバータ機能異常 C-HR GR86
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インバータの説明はP0A78-266
参照。
モータジェネレータコントロールコンピュータ(MG ECU)からのジェネレータへのトルク指令値に対しジェネレータトルク実行値がおかしい場合にダイアグコードを記憶する。
DTC No. | 詳細情報番号 | DTC検出条件 | 点検部位 |
---|---|---|---|
P0A7A | 344 | ジェネレータトルク実行監視異常 | ハイブリッドビークルトランスアクスルASSY ジェネレータケーブル インバータASSY(コンバータツキ) |
点検手順
- 高電圧系統の点検または、インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターを切り離す作業を行う場合は、絶縁手袋の着用ならびサービスプラググリップの取りはずしなど感電防止措置を確実に実施する。また、取りはずしたサービスプラググリップは、作業中に他のエンジニアが誤って取り付けることがないようにポケットに入れて携帯する。
- サービスプラググリップを取りはずしてから高電圧のコネクターおよび端子に触れるまでに10分間の時間を確保する。10分間待機後、インバータASSY(コンバータツキ)の検電箇所にてゼロボルト確認作業を行う。
□ 参 考 □10分間はインバータASSY(コンバータツキ)内の高電圧コンデンサに蓄えられた電気を放電するための時間である。
手順1 | ダイアグコード読み取り(HV) |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
- IG ONにする。
- SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断/パワトレ/ HV /ダイアグコード フリーズデータ
- HVのダイアグコードが出力されているか確認する。
結果結果
飛び先
P0A7A-344のみ出力
A
下表に示すダイアグコードを同時に出力
B
DTC No.
関連ダイアグ
P0A1A(詳細全て)*1
モータECU系統No.2
P0A1B(詳細全て)*1
(Fr)モータECU系統No.1
P0A1D(詳細全て)*1
HV ECU系異常
P0A3F-243
モータレゾルバ系統
P0A40-500
モータレゾルバレンジ外れ
P0A41-245
モータレゾルバ系統(Low)
P0A4B-253
ジェネレータレゾルバ系統
P0A4C-513
ジェネレータレゾルバレンジ外れ
P0A4D-255
ジェネレータレゾルバ系統(Low)
P0A60(詳細全て)*1
モータV相電流センサ系統
P0A63(詳細全て)*1
モータW相電流センサ系統
P0A72(詳細全て)*1
ジェネレータV相電流センサ系統
P0A75(詳細全て)*1
ジェネレータW相電流センサ系統
P0A78-266、267、279、287、503、504、505、506、586、806、807、808
モータインバータ機能異常
P0A7A-203、325、517、518、809、810、811
ジェネレータインバータ機能異常
P0A94-547、548、549、554、555、556、585、587、589、590
昇圧コンバータ系統
P0AA6(詳細全て)*1
高電圧系絶縁異常
P3004-132
高電圧配線系統
P3233-750
HVゲート遮断(High)
P0C76-523
PCUディスチャージ異常
□ 参 考 □- *1···(詳細全て)とは、該当するDTCに対する詳細情報番号がいずれか1つでも出力されている場合は、該当するダイアグコードチャートを参照することを意味する。
- 上記ダイアグコードを出力する不具合が原因でP0A7A-344が出力されることがある。この場合、上記ダイアグコードのうち出力されたものを先に点検する。その後、再現試験を行いダイアグコードが出力されないことを確認する。
- IG OFFにする。
B | 関連するダイアグコードチャートへ (要領は 参照) |
A | |
手順2 | コネクター接続状態点検(インバータASSY(コンバータツキ)低圧コネクター) |
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。
- サービスプラググリップがはずれていることを確認する。
■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。
■ 注 意 ■
コネクターを切り離す前に、ロックのツメが浮いていないことおよびコネクターを引っ張り抜けないことを確認する。
- インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクター接続状態を点検する。
基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない
□ 参 考 □コネクター接続時は、ロックレバーを上げた状態で奥まで差し込み、ロック音がするまで確実にロックレバーを倒す。接続後、ロックのツメが浮いてないことおよびコネクターを引っ張り抜けないことを確認する。
NG | 確実に接続する |
OK | |
手順3 | インバータASSY(コンバータ ツキ)点検(ジェネレータケーブル接続状態点検) |
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。
- サービスプラググリップがはずれていることを確認する。
■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。
- インバータターミナルカバーをインバータASSY(コンバータツキ)から取りはずす。
- ジェネレータケーブル取り付けボルトが規定トルクで締め付けられているか、緩みおよび接触不良がないか点検する。
基準値ボルトA:T=8.0 N·m {82 kgf·cm}
ボルトB:T=9.2 N·m {94 kgf·cm}
■ 注 意 ■ボルトAの締め付けトルクが必ず6.4 to 9.6 N·m (65 to 98 kgf·cm)の範囲に入っていること。 - ジェネレータケーブルをインバータASSY(コンバータツキ)から切り離す。
- ジェネレータケーブル取り付けボルトのアーク痕の有無を確認する。
結果結果
飛び先
接続に緩みおよび接触不良がない
アーク痕がない
A
接続に緩みおよび接触不良がある
アーク痕がある
B
接続に緩みおよび接触不良がある
アーク痕がない
C
接続に緩みおよび接触不良がない
アーク痕がある
B - ジェネレータケーブルをインバータASSY(コンバータツキ)に接続する。
- インバータターミナルカバーを取り付ける。
B | 不具合部品交換 |
C | 確実に接続する |
A | |
手順4 | ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY点検(ジェネレータ) |
SST09082-00030
09083-00170
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。
- サービスプラググリップがはずれていることを確認する。
■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。
- インバータターミナルカバーをインバータASSY(コンバータツキ)から取りはずす。
- ジェネレータケーブルおよびモータケーブルをインバータASSY(コンバータツキ)から切り離す。
- ミリオームテスターを使用した場合のジェネレータ内相間短絡異常点検
- ミリオームテスターを使用して、下表に従って抵抗を点検する。
□ 参 考 □ジェネレータの温度が高すぎる場合、抵抗値は大きく変わる。したがって、車両停止後、最低8時間放置後に抵抗を測定する。抵抗値点検端子
点検条件
基準値
W - U
IG OFF
89.5 to 98.9mΩ
U - V
IG OFF
89.5 to 98.9mΩ
V - W
IG OFF
89.5 to 98.9mΩ
イラスト内指示文字 *1
ジェネレータケーブル非接続状態
*2
シールド線アース
□ 参 考 □温度による抵抗値の変化を修正するために下記定式を適用して20°Cの時の抵抗値を算出する。R20=Rt÷(1+0.00393x(T-20))R20:20°Cの時の抵抗値(mΩ)Rt:抵抗測定値(mΩ)T:抵抗測定時の温度(°C)
- ミリオームテスターを使用して、下表に従って抵抗を点検する。
- ミリオームテスターを使用しない場合のジェネレータ内相間短絡異常点検
■ 注 意 ■手でタイヤを回転させると、ジェネレータから電流が発生する。そのため、この点検を行う場合は切り離したジェネレータケーブル端子に絶縁テープを巻く。□ 参 考 □ミリオームテスターを使用しなくても簡易的にジェネレータ内相間短絡異常確認をする事ができる。- Nポジションにシフトし、車両をリフトアップする。
- フロントタイヤを同時に同方向に手で回す。
基準フロントタイヤがスムーズに回転する(相間短絡なし)
□ 参 考 □ジェネレータが相間短絡異常を起こしていると、フロントタイヤを回転させたときにスムーズに回転せず引っかかり(ゴリゴリ感)がある。
- メガオームテスター(500 Vレンジ)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
■ 注 意 ■この点検を行う際は必ずメガオームテスターを500 Vにセットする。500 Vより高いレンジを使用すると点検中の部品が損傷する恐れがある。抵抗値点検端子
点検条件
基準値
W - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上
U - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上
V - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上 - SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗値を測定する。
□ 参 考 □ミリオームテスターを使用しない点検を行った場合のみ作業を行う。抵抗値点検端子
点検条件
基準値
U - V
IG OFF
1 Ω未満
V - W
IG OFF
1 Ω未満 - ジェネレータケーブルおよびモータケーブルを取り付ける。
- インバータターミナルカバーを取り付ける。
NG | 手順 5 へ |
OK | |
インバータASSY(コンバータ ツキ)交換 (要領は 参照) |
手順5 | ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY点検(ジェネレータケーブル接続状態点検) |
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。
- サービスプラググリップがはずれていることを確認する。
■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。 - インバータASSY(コンバータツキ)を取りはずす。
- ジェネレータケーブル取り付けボルトが規定トルクで締め付けられているか、緩みおよび接触不良がないか点検する。
基準値ボルトA:T=20 N·m {204 kgf·cm}
ボルトB:T=10 N·m {102 kgf·cm}
■ 注 意 ■- ボルトAの締め付けトルクが必ず16 to 24 N·m (163 to 245 kgf·cm)の範囲に入っていること。
- ボルトBの締め付けトルクが必ず8 to 12 N·m (82 to 122 kgf·cm)の範囲に入っていること。
- ジェネレータケーブルをハイブリッドビークルトランスアクスルASSYから切り離す。
- ジェネレータケーブル取り付けボルトのアーク痕の有無を確認する。
結果結果
飛び先
接続に緩みおよび接触不良がない
アーク痕がない
A
接続に緩みおよび接触不良がある
アーク痕がある
B
接続に緩みおよび接触不良がある
アーク痕がない
C
接続に緩みおよび接触不良がない
アーク痕がある
B - ジェネレータケーブルをハイブリッドビークルトランスアクスルASSYに接続する。
- インバータASSY(コンバータツキ)を取り付ける。
B | 不具合部品交換 |
C | 確実に接続する |
A | |
手順6 | ジェネレータ ケーブル点検 |
SST09082-00030
09083-00170
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用してから作業を行う。
- サービスプラググリップがはずれていることを確認する。
■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。 - ジェネレータケーブルを取りはずす。
- メガオームテスター(500Vレンジ)を使用して、下表に従って抵抗 を点検する。
■ 注 意 ■この点検を行う際は必ずメガオームテスターを500 V にセットする。500 V より高いレンジを使用すると点検中の部品が損傷する恐れがある。抵抗値点検端子
点検条件
基準値
U - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上
V - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上
W - ボデーアースおよびシールド線アース
IG OFF
100 MΩ以上
イラスト内指示文字 *1
ジェネレータケーブル
(インバータASSY(コンバータツキ)側)
*2
シールド線アース
*3
ジェネレータケーブル
(ハイブリッドビークルトランスアクスルASSY側)
■ 注 意 ■三相交流ケーブルの各端子がボデーアースに接触しないように保護テープを巻く。 - SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
U - U
IG OFF
1 Ω未満
V - V
IG OFF
1 Ω未満
W - W
IG OFF
1 Ω未満
U - V
IG OFF
100 MΩ以上
V - W
IG OFF
100 MΩ以上
W - U
IG OFF
100 MΩ以上 - ジェネレータケーブルを取り付ける。
NG | ジェネレータ ケーブル交換 (要領は 参照) |
OK | |
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は 参照) |
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