DTC P3147-239 トランスミッション系異常 P3147-241

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ハイブリッドビークルトランスアクスルはプラネタリギヤユニット、モータおよびジェネレータで構成されている。ギヤユニットは、車両駆動または充電時の走行要求に応じてエンジン出力を分割するためにプラネタリギヤを使用している。モータは、車両駆動力を増加させながらエンジン出力をアシストする。またモータは通常ブレーキング中に熱として消費されるエネルギーを電気エネルギーに変換する。回収したエネルギーは、HVバッテリーに戻され、回生ブレーキが行われる。ジェネレータは、HVバッテリーの充電やモータ駆動用の電力を供給するとともに発電量を制御する。また、エンジンを始動するスタータモータとしても使われる。

DTC No.詳細情報番号DTC検出条件点検部位
P3147239トランスアクスル入力系異常(シャフト系)エンジン本体
ハイブリッドビークルトランスアクスルASSY
ワイヤハーネスおよびコネクター
パワーマネジメントコントロールコンピュータ
トランスミッションインプットダンパASSY
P3147241トランスアクスル入力系異常(インプット系ロック)

点検手順

手順1ダイアグコード読み取り(TCCS)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断/パワトレ/ TCCS /ダイアグコード フリーズデータ
  4. TCCSのダイアグコードが出力されているか確認する。
    結果結果
    飛び先
    P0335のみ出力されるまたは、TCCSのダイアグコードが出力されない
    A
    TCCSのダイアグコードがP0335と同時に出力されるまたは、P0335以外のTCCSのダイアグコードが出力される
    B
  5. IG OFFにする。

B
関連するダイアグコードチャートへ (要領は  参照)
A

手順2ダイアグコード読み取り(HV)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断/パワトレ/ HV /ダイアグコード フリーズデータ
  4. HVのダイアグコードが出力されているか確認する。
    結果結果
    飛び先
    P3147-239またはP3147-241以外のDTCが出力されていない
    A
    P3147-240またはP3147-242が同時に出力されている
    B
    P0A1Dが同時に出力されている
    C
  5. IG OFFにする。

B
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)

C
関連するダイアグコードチャートへ(P0A1D) (要領は  参照)
A

手順3クランクプーリ回転点検(Pポジション)
  1. IG ONにする。
  2. Pポジションにして、車両を4輪リフトアップする。
  3. クランクプーリを手動で回し、クランクシャフトが回転するか点検する。
    ■ 警 告 ■点検中はREADY ONにしない。点検を行う前に必ずIG ONにし、エンジンが始動しないようにする。■ 注 意 ■エンジンのコンプレッションが抵抗となりクランクプーリが回し難い時があるため、手動で十分なトルク(同型の正常なエンジンであればクランクプーリが回るトルク)を掛けて回転する/しない(ロックの有無)を確認する。結果結果
    飛び先
    クランクプーリが回転する
    A
    クランクプーリが回転しない
    B

B
手順 9 へ
A

手順4ダイアグコード消去(HV、TCCS)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断/パワトレ/ HV /ダイアグコード フリーズデータ
  4. ダイアグコードおよびフリーズデータを読み取り記録する。
  5. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断/パワトレ/ TCCS /ダイアグコード フリーズデータ
  6. ダイアグコードおよびフリーズデータを読み取り記録する。
  7. ‘消去’キーを押す。
  8. IG OFFにする。
次へ

手順5エンジンレーシング点検

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. Pポジションスイッチを押し、Pポジションにする。
  4. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / ジェネレータ回転数、エンジン回転数
  5. ECUデータモニターを読み取る。
  6. READY ONにする。
  1. READYランプが点灯している状態で、10秒間アクセルペダルを踏む。
    基準“ジェネレータ回転数”が“エンジン回転数”の約3.6倍になる
    □ 参 考 □ECUデータモニター“ジェネレータ回転数”および“エンジン回転数”での確認方法は共線図を参照する。参考値項目
    エンジン回転数
    ジェネレータ回転数
    状態
    約1000rpm
    約3600rpm
    約1500rpm
    約5400rpm
    約2500rpm
    約9000rpm
  2. IG OFFにする。

NG
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順6クリープ走行点検

SST09991-70201  

  1. ブレーキペダルを踏みDポジションにした後、ブレーキペダルを離す。
    基準タイヤが回転する(クリープ走行)
    □ 参 考 □タイヤが回転せず、SST(TaSCAN)を使用してダイアグコードを読み取った結果、P3147-239が出力する場合はハイブリッドビークルトランスアクスルASSYを交換する。

NG
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順7加速時エンジン回転点検

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. READY ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / パワトレ / HV / ECUデータモニター / ジェネレータ回転数、エンジン回転数
  4. ECUデータモニターを読み取る。
  5. Dポジションにする。
  6. 車両停止から全開加速を行う。
    ■ 注 意 ■周囲の安全を確認し、テストを行う。基準“エンジン回転数”と“0.28×ジェネレータ回転数 + 0.27×モータ回転数”の差分(絶対値)が500rpm以上を1秒間継続する
  7. IG OFFにする。

NG
トランスミッションインプット ダンパASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順8再現テスト
  1. 再度、手順3および手順5から手順7までの点検を行う。
    基準再現しない

NG
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)
OK
パワーマネジメントコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  

手順9クランクプーリ回転点検(Nポジション)
  1. IG ON、Nポジションにする。
  2. 車両を4輪リフトアップする。
  3. クランクプーリを手動で回し、クランクシャフトが回転するか点検する。
    ■ 警 告 ■点検中はREADY ONにしない。点検を行う前に必ずIG ONにし、エンジンが始動しないようにする。■ 注 意 ■エンジンのコンプレッションが抵抗となりクランクプーリが回し難い時があるため、手動で十分なトルク(同型の正常なエンジンであればクランクプーリが回るトルク)を掛けて回転する/しない(ロックの有無)を確認する。基準クランクプーリが回転する

NG
エンジン修理または交換
OK
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)  
DTC P3147-239 トランスミッション系異常 P3147-241 トヨタ

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