DTC C0210/33 スピードセンサRR系統異常 C0215/34
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スピードセンサは車輪スピードを検出し、スキッドコントロールコンピュータに信号を送る。これらの信号はABS制御に使用される。
ダイアグコード | 詳細コード | 検出条件 | 不具合箇所 |
---|---|---|---|
C0210/33 | 521 | 車速10km/h以上で、1輪または2輪のスピードセンサ出力が他の車輪のセンサに比べて低い状態が15秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 522 | 2輪以上に異常が発生 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 523 | スピードセンサ信号回路断線が0.5秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 524 | 異常輪のセンサ信号瞬断が255回以上発生 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 526 | VM1電圧が8.6V以上でセンサ電源電圧が低下した状態が0.5秒以上継続 | ワイヤハーネスの断線またはショート ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 527 | 車速10km/h以上で、1輪のスピードセンサ出力が0km/hの状態が1秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 528 | IG1端子電圧が9.5V以上で、センサ電源電圧が低下した状態が0.5秒以上継続 | ワイヤハーネスの断線またはショート ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
C0215/34 | 531 | 車速10km/h以上で、1輪または2輪のスピードセンサ出力が他の車輪のセンサに比べて低い状態が15秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 532 | 2輪以上に異常が発生 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 533 | スピードセンサ信号回路断線が0.5秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 534 | 異常輪のセンサ信号瞬断が255回以上発生 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 536 | VM1電圧が8.6V以上でセンサ電源電圧が低下した状態が0.5秒以上継続 | ワイヤハーネスの断線またはショート ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 537 | 車速10km/h以上で、1輪のスピードセンサ出力が0km/hの状態が1秒以上継続 | スピードセンサの断線またはショート スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常 ワイヤハーネスの断線またはショート コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食 スピードセンサ回路の配線抵抗 スピードセンサ ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
↑ | 538 | IG1端子電圧が9.5V以上で、センサ電源電圧が低下した状態が0.5秒以上継続 | ワイヤハーネスの断線またはショート ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ) |
ダイアグコード | ブレーキウォーニングランプ(黄)表示コード | ABSウォーニングランプ表示コード | スリップインジケータランプ表示コード |
---|---|---|---|
C0210 | 36 | 33 | 43 |
C0215 | 36 | 34 | 43 |
回路図
点検手順
■ 注 意 ■ブレーキブースタASSY(マスタシリンダツキ)交換後は、ヨーレートセンサ&Gセンサ0点取得、リニア弁オフセット学習および緊急ブレーキシグナル学習を実施する。(要領は
手順1 | ECUデータモニターデータ読み取り(瞬断) |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN) を使用して、車両停止時および走行時のワイヤハーネスおよびコネクターの瞬断を点検する。(要領は参照)
[システム選択画面:シャシー→ABS·VSC→ECUデータモニター] 項目名
[記号]
項目説明/表示範囲
標準値
備考
瞬断(スピードセンサRR)
[MSRR]
スキッドコントロールコンピュータ - リア右輪スピードセンサ間ワイヤハーネスの瞬断(断線)状態を表す
表示範囲: 瞬断 / 正常
瞬断: 瞬断(断線)時
正常: 正常時
-
瞬断(スピードセンサRL)
[MSRL]
スキッドコントロールコンピュータ - リア左輪スピードセンサ間ワイヤハーネスの瞬断(断線)状態を表す
表示範囲: 瞬断 / 正常
瞬断: 瞬断(断線)時
正常: 正常時
-
基準瞬断なし
■ 注 意 ■瞬断点検は、センサおよびコネクターを取りはずす前に行う。
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換 |
OK | |
手順2 | ECUデータモニター点検(スピードセンサ) |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)を使用して、異常コードに該当する車輪速センサの出力値を点検する。
[システム選択画面:シャシー→ABS·VSC→ECUデータモニター] 項目名
[記号]
項目説明/表示範囲
標準値
備考
スピードセンサRR
[SPRR]
リヤ右輪の車輪速度を表す
表示範囲: 0 to 326.4km/h
停車時: 0km/h
一定車速走行時: 大きな変動がない
スピードセンサRL
[SPRL]
リヤ左輪の車輪速度を表す
表示範囲: 0 to 326.4km/h
停車時: 0km/h
一定車速走行時: 大きな変動がない
基準車速に応じて出力値が変化する
NG | 手順 5 へ |
OK | |
手順3 | テストモード点検 |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)を使用して、テストモード点検のスピードセンサチェックを行い、テストモードコードおよびダイアグノーシスコードを確認する。(要領は参照)
基準テストモードコードおよびダイアグノーシスコードとも正常
NG | 手順 5 へ |
OK | |
手順4 | ダイアグノーシスコード再確認 |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)を使用して、ダイアグノーシスコードを消去する。(要領は参照)
- 走行テストを行う。
- ダイアグノーシスコードを再確認する。(要領は参照)
結果
結果
飛び先
正常
A
C0210/33およびC0215/34出力
B
A | |
不具合再現テスト実施 (要領は 参照) |
手順5 | スピードセンサ取り付け状態点検 |
- スピードセンサの取り付け状態を点検する。
基準正常に取り付けられている
NG | スピードセンサ取り付け状態修理または交換 |
OK | |
手順6 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(スキッドコントロールセンサワイヤ) |
SST09082-00030
09083-00170
- コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する。
- スキッドコントロールセンサワイヤを切り離す。
- コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する。
基準変形および腐食がない - SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、各端子間の抵抗を点検する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
A2(RR+) - B1(RR+)
常時
1Ω未満
A2(RR+) - B2(RR-)
常時
10 kΩ以上
A2(RR+) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
A1(RR-) - B2(RR-)
常時
1Ω未満
A1(RR-) - B1(RR+)
常時
10 kΩ以上
A1(RR-) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
A2(RL+) - B1(RL+)
常時
1Ω未満
A2(RL+) - B2(RL-)
常時
10 kΩ以上
A2(RL+) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
A1(RL-) - B1(RL-)
常時
1Ω未満
A1(RL-) - B2(RL+)
常時
10 kΩ以上
A1(RL-) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
スキッドコントロールセンサワイヤ前側
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(センサ側接続コネクターA)
*3
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(車両側接続コネクターB)
NG | スキッドコントロール センサ ワイヤ交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順7 | ワイヤハーネスおよびコネクター点検(スキッドコントロールコンピュータ - スピードセンサ) |
SST09082-00030
09083-00170
- スキッドコントロールセンサワイヤ(車両側接続コネクター)へ車両ハーネスコネクターを接続する。
- コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する。
- スキッドコントロールコンピュータのコネクターを切り離す。
- コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する。
基準変形および腐食がない - SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、各端子間の抵抗を点検する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
22(RR+) - 2(RR+)
常時
1Ω未満
22(RR+) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
9(RR-) - 1(RR-)
常時
1Ω未満
9(RR-) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
20(RL+) - 2(RL+)
常時
1Ω未満
20(RL+) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
7(RL-) - 1(RL-)
常時
1Ω未満
7(RL-) - ボデーアース
常時
10 kΩ以上
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(スキッドコントロールコンピュータ接続コネクター)
*2
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(スピードセンサ接続コネクター)
NG | ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換 |
OK | |
手順8 | ブレーキブースタASSY(マスタシリンダ ツキ)点検(センサ電源出力系統) |
SST09082-00030
09083-00170
- スキッドコントロールコンピュータへ車両ハーネスコネクターを接続する。
- SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、各端子間の電圧を点検する。
電圧値点検端子
点検条件
基準値
2(RR+) - ボデーアース
IG ON
5.7 to 14V
2(RL+) - ボデーアース
IG ON
5.7 to 14V
イラスト内指示文字 *1
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(スピードセンサ接続コネクター)
NG | ブレーキブースタASSY(マスタシリンダ ツキ)交換 (要領は 参照) |
OK | |
手順9 | ダイアグノーシスコード再確認 |
SST09991-70201
- スキッドコントロールセンサワイヤ(センサ側接続コネクター)へ車両ハーネスコネクターを接続する。
- SST(TaSCAN)を使用して、ダイアグノーシスコードを消去する。(要領は参照)
- 走行テストを行う。
- ダイアグノーシスコードを再確認する。(要領は参照)
結果
結果
飛び先
C0210/33およびC0215/34出力
A
正常
B
B | 不具合再現テスト実施 (要領は 参照) |
A | |
手順10 | スピードセンサおよびセンサロータ交換 |
- 該当輪のセンサロータを交換する。(要領は参照)
□ 参 考 □リヤセンサロータはリヤアクスルハブ&ベアリングASSYに組み込まれている。リヤセンサロータを交換する場合、リヤスピードセンサおよびリヤアクスルハブ&ベアリングASSYごと交換する。■ 注 意 ■センサロータ交換後は、テストモード点検のセンサチェックを行う。(要領は参照)
次へ | |
手順11 | ダイアグノーシスコード再確認 |
SST09991-70201
- SST(TaSCAN)を使用して、ダイアグノーシスコードを消去する。(要領は参照)
- 走行テストを行う。
- ダイアグノーシスコードを再確認する。(要領は参照)
結果
結果
飛び先
C0210/33およびC0215/34出力
A
正常
B
B | 終了 |
A | |
ブレーキブースタASSY(マスタシリンダ ツキ)交換 (要領は 参照) |
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