DTC P0A4B-253 ジェネレータレゾルバ系統 P0A4C-513

ジェネレータレゾルバレンジ外れP0A4D-255 ジェネレータレゾルバ系統(Low)アクア シエンタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x トヨタ エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー ヴォクシー ヴェルファイア アルファード ノア

レゾルバは、ジェネレータロータの磁極位置を検出するセンサである。磁極位置を知ることは、ジェネレータを正確に制御するために不可欠である。レゾルバには励磁コイルと2つの検出コイル(S、C)が付いているステータが内蔵されている。ロータが楕円形をしているので、ロータが回転するとステータとロータ間のギャップが変化する。励磁コイルには一定周波数の交流電流が流れていて、検出コイル(S、C)からはセンサロータ位置に応じた交流電流が出力される。

インバータASSY(コンバータツキ)(MG ECU)は、検出コイル(S、C)の波形の位相および波形の高さによりロータの絶対位置を検出している。また、一定時間内の位置の変化量をCPUにて演算することにより、回転センサとしても用いている。

インバータASSY(コンバータツキ)(MG ECU)は、ジェネレータレゾルバの出力信号を監視して異常を検出する。

A221242J01
DTC No.詳細情報番号DTC検出条件点検部位
P0A4B253ジェネレータレゾルバ相間短絡インバータASSY(コンバータツキ)
ハイブリッドビークルトランスアクスルASSY
ワイヤハーネスおよびコネクター
P0A4C513ジェネレータレゾルバレンジ外れ
P0A4D255ジェネレータレゾルバ系統の断線または短絡

回路図

P0A1A-200の回路図

参照。

点検手順

■ 警 告 ■

  1. 高電圧系統の点検または、インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターを切り離す作業を行う場合は、絶縁手袋の着用ならびサービスプラググリップの取りはずしなど感電防止措置を確実に実施する。また、取りはずしたサービスプラググリップは、作業中に他のエンジニアが誤って取り付けることがないようにポケットに入れて携帯する。
  2. サービスプラググリップを取りはずしてから高電圧のコネクターおよび端子に触れるまでに10分間の時間を確保する。10分間待機後、インバータASSY(コンバータツキ)の検電箇所にてゼロボルト確認作業を行う。

■ 注 意 ■

  1. 詳細コード253が出力されている場合は、レゾルバに水が入って相間短絡を起こしている場合がある。不具合現象不再現の場合は、ハイブリッドビークルトランスアクスルASSY交換する。
  2. 修理終了後、再度ダイアグコードの出力を確認し、P0A78-286、P0A7A-324が出力されている場合、インバータASSY(コンバータツキ)を交換する。

□ 参 考 □

  1. 10分間はインバータASSY(コンバータツキ)内の高電圧コンデンサに蓄えられた電気を放電するための時間である。
  2. 不具合現象が再現しない場合は、車両振動が発生しやすい道で走行テストを行うと現象が再現しやすい。

手順1コネクター接続状態点検(インバータASSY(コンバータツキ)低圧コネクター)

■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。

  1. サービスプラググ リップがはずれていることを確認する。
    ■ 注 意 ■サービスプラググリップを取りはずした状態でREADY ONにすると、不具合が発生する可能性があるため絶対にREADY ONを行わない。

■ 注 意 ■

A214648

コネクターを切り離す前に、ロックのツメが浮いていないことおよびコネクターを引っ張り抜けないことを確認する。

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない
    □ 参 考 □コネクター接続時は、ロックレバーを上げた状態で奥まで差し込み、ロック音がするまで確実にロックレバーを倒す。接続後、ロックのツメが浮いてないことおよびコネクターを引っ張り抜けないことを確認する。

NG
確実に接続する
OK

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インバータASSY(コンバータツキ) - ジェネレータレゾルバ)

SST09082-00030  
09083-00170  
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  2. IG ONにする。
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って電圧を点検する。
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    B11(GRF) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B12(GRFG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B7(GSN) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B8(GSNG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B10(GCS) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B9(GCSG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
    ■ 注 意 ■インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターを切り離したままIG ONにすると他のダイアグコードが記憶される。そのため、点検後ダイアグコードを消去する。
  2. IG OFFにする。
  3. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順3ジェネレータレゾルバ点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    B11(GRF) - B12(GRFG)
    IG OFF
    7.1 to 21.6 Ω
    B7(GSN) - B8(GSNG)
    IG OFF
    13.7 to 34.5 Ω
    B10(GCS) - B9(GCSG)
    IG OFF
    12.8 to 32.4 Ω
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    B11(GRF)またはB12(GRFG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    B7(GSN)またはB8(GSNG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    B10(GCS)またはB9(GCSG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
  2. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
手順 8 へ
OK

手順4ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インバータASSY(コンバータツキ) - モータレゾルバ)

SST09082-00030  
09083-00170  
■ 警 告 ■絶縁手袋を着用して作業を行う。

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  2. IG ONにする。
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って電圧を点検する。
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    B1(MRF) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B2(MRFG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B3(MSN) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B4(MSNG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B6(MCS) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    B5(MCSG) - ボデーアース
    IG ON
    1 V未満
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
    ■ 注 意 ■インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターを切り離したままIG ONにすると他のダイアグコードが記憶される。そのため、点検後ダイアグコードを消去する。
  2. IG OFFにする。
  3. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順5モータレゾルバ点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  1. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    B1(MRF) - B2(MRFG)
    IG OFF
    7.1 to 21.6 Ω
    B3(MSN) - B4(MSNG)
    IG OFF
    13.7 to 34.5 Ω
    B6(MCS) - B5(MCSG)
    IG OFF
    12.8 to 32.4 Ω
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    B1(MRF)またはB2(MRFG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    B3(MSN)またはB4(MSNG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    B6(MCS)またはB5(MCSG) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
  2. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
手順 10 へ
OK

手順6コネクター接続状態点検(ジェネレータレゾルバコネクター)
  1. ジェネレータレゾルバのコネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない

NG
確実に接続する
OK

手順7コネクター接続状態点検(モータレゾルバコネクター)
  1. モータレゾルバのコネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない

NG
確実に接続する
OK
インバータASSY(コンバータ ツキ)交換 (要領は  参照)  

手順8コネクター接続状態点検(ジェネレータレゾルバコネクター)
  1. ジェネレータレゾルバのコネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない

NG
確実に接続する
OK

手順9ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インバータASSY(コンバータツキ) - ジェネレータレゾルバ)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  1. ジェネレータレゾルバのコネクターを切り離す。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    1(GRF) - B11(GRF)
    IG OFF
    1 Ω未満
    5(GRFG) - B12(GRFG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    2(GSN) - B7(GSN)
    IG OFF
    1 Ω未満
    6(GSNG) - B8(GSNG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    3(GCS) - B10(GCS)
    IG OFF
    1 Ω未満
    7(GCSG) - B9(GCSG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    1(GRF)またはB11(GRF) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    5(GRFG)またはB12(GRFG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    2(GSN)またはB7(GSN) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    6(GSNG)またはB8(GSNG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    3(GCS)またはB10(GCS) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    7(GCSG)またはB9(GCSG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (ジェネレータレゾルバ接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
    □ 参 考 □ジェネレータレゾルバは単体では補給が無い。交換する場合はハイブリッドビークルトランスアクスルASSYを交換する。
  3. ジェネレータレゾルバのコネクターを接続する。
  4. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)  

手順10コネクター接続状態点検(モータレゾルバコネクター)
  1. モータレゾルバのコネクター接続状態を点検する。
    基準コネクターのかん合に緩みおよび接触不良がない

NG
確実に接続する
OK

手順11ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インバータASSY(コンバータツキ) - モータレゾルバ)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インバータASSY(コンバータツキ)の低圧コネクターBを切り離す。
  1. モータレゾルバのコネクターを切り離す。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    3(MRF) - B1(MRF)
    IG OFF
    1 Ω未満
    6(MRFG) - B2(MRFG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    1(MSN) - B3(MSN)
    IG OFF
    1 Ω未満
    4(MSNG) - B4(MSNG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    2(MCS) - B6(MCS)
    IG OFF
    1 Ω未満
    5(MCSG) - B5(MCSG)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    3(MRF)またはB1(MRF) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    6(MRFG)またはB2(MRFG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    1(MSN)またはB3(MSN) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    4(MSNG)またはB4(MSNG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    2(MCS)またはB6(MCS) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    5(MCSG)またはB5(MCSG) - 他の端子間およびボデーアース
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (モータレゾルバ接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インバータASSY(コンバータツキ)接続低圧コネクター)
    □ 参 考 □モータレゾルバは単体では補給が無い。交換する場合はハイブリッドビークルトランスアクスルASSYを交換する。
  3. モータレゾルバのコネクターを接続する。
  4. インバータASSY(コンバータツキ)のコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK
ハイブリッドビークル トランスアクスルASSY交換 (要領は  参照)  
DTC P0A4B-253 ジェネレータレゾルバ系統 P0A4C-513 ジェネレータレゾルバレンジ外れP0A4D-255 ジェネレータレゾルバ系統(Low) トヨタ

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