DTC B2782/52 給電回路異常 タント ムーヴ アトレーワゴン

DTC B2782/52 給電回路異常 ハイゼットトラック ミライ一ス 

スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)は、電源ECU機能を内蔵している。

ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)にスマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)から直接入力されているIGE入力が異常と判断された時に、このダイアグノーシスコードが出力される。

ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)はCAN通信と接続されていないため、LIN通信で接続されているスマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)を介して外部とのCAN通信を行う。

ダイアグコード検出条件不具合箇所ダイアグコード出力確認操作
B2782/52下記のいずれかの条件が成立した時(1トリップ検出*1)
ステアリングロックアクチュエータモータ駆動指示回路ショート異常
ステアリングロックアクチュエータモータ駆動指示回路オープン異常
□ 参 考 □LINによる給電信号とじか線による給電信号が不一致の場合に比較異常判定をする
ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)
スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)
ワイヤハーネスまたはコネクター
ステアリングロック/アンロック操作
(ロック:シフト位置Pポジションにて、IG OFFかつACC OFFで、ドアを開けた時
アンロック:シフト位置Pポジションにて、エレクトリカルキートランスミッタ(電子キー)を携帯し、ACC ONまたはIG ONにする)
  1. *1:IG ON状態の時に異常を検出する。
検出時の車両状態検出時のフェイルセーフ
ステアリングロック、アンロックが出来なくなる。このためエンジンもかからなくなる。エンジン始動を禁止させる(クランキングしない)
ダイアグコードデータモニタアクティブテスト
B2782/52KFSS/L電源供給異常状態-

回路図

B272810J06

点検手順

■ 注 意 ■

  1. IG OFFでGTSを使用するときは、GTSと車両間の通信が開始するまで、いずれかのドアカーテシランプスイッチのON←→OFF(ON←→OFFの間隔は1.5秒以内)を繰り返す。
  2. ステアリングロックシステムは、多重通信を使用している機能がある。まず始めに“トラブルシュートの進め方”に従い、通信系統に異常のないことを確認してからトラブルシューティングを進める。
  3. 修理完了後にダイアグコード出力確認操作を行い、ダイアグコードが再出力しないことを確認する。
  4. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)およびスマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)交換時は、注意事項(要領は参照)を確認し、資料編登録作業要領を参照する。

手順1ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)点検
  1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)のコネクターB34を切り離す。
  2. 下表に従って抵抗を測定する。
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    B34-1(GND) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
  3. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)のコネクターB34を接続する。
  1. オシロスコープを使用して、端子間の波形を測定する。
    項目
    内容
    点検端子
    B34-3(IGE) - B34-1(GND)
    計器セット
    2 V/DIV、200 ms/DIV
    点検条件
    ステアリングロックアクチュエータモータ停止中 → ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中 → ステアリングロックアクチュエータモータ停止中
    イラスト内指示文字 *a
    コネクター接続状態
    (ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU))
    *b
    ステアリングロックアクチュエータモータ停止中
    *c
    ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中
    □ 参 考 □
    1. ステアリングロックアクチュエータモータ停止中:何も操作しない。
    2. ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中:
      1. ステアリングアンロック:
        エレクトリカルキートランスミッタ(電子キー)を携帯し、シフト位置Pポジションで、ACC ONまたはIG ONにする。
      2. ステアリングロック:
        シフト位置Pポジションで、ACC OFFかつIG OFFにしていずれかのドアを開ける。

NG
手順 4 へ
OK

手順2ダイアグノーシスコードおよびECUデータモニタ異常情報消去
  1. GTSを使用して、ダイアグコードを消去する。(要領は参照)
  2. バッテリのマイナスターミナルを切り離して30秒以上経過後、再接続して、ECUデータモニタの異常情報を消去する。
次へ

手順3ダイアグノーシスコード出力確認
  1. GTSを使用して、ダイアグコードB2782(給電回路異常)が出力していないか確認する。(要領は参照)
結果飛び先
B2782(給電回路異常)が出力しないA
B2782(給電回路異常)が出力するB

B
ステアリング ロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)交換 (要領は  参照)
A
正常復帰(コネクター端子の接触不良でダイアグノーシスコードを記憶したが、コネクターの再接続により正常復帰したと考えられる) 

手順4ワイヤハーネスおよびコネクター点検(スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU) - ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU))
  1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)のコネクターB34を切り離す。
  2. スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)のコネクターB9を切り離す。
  3. コネクターケースおよび端子に変形、腐食がないことを確認する。
    基準コネクターケースおよび端子に変形、腐食がない。
  4. 下表に従って抵抗を測定する。
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    B9-20(IGE) - B34-3(IGE)
    常時
    1 Ω未満
    B34-3(IGE) - ボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    B9-20(IGE) - ボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK
スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)交換 
DTC   B2782/52   給電回路異常

HOME

自動車の故障や修理方法、交換方法等に役立つ情報 参考資料は,サービスマニュアル 整備書 修理書 配線図 回路図等です。 トヨタ(TOYOTA) レクサス(LEXUS) ニッサン(N…

自動車修理事例