DTC P0037/27 O2センサヒータ性能低下B1S2 DTC P0038

/27 O2センサヒータ過電流B1S2 DTC P102D/89 O2センサヒータ回路異常B1S2 アルファード ノア アクア シエンタ ヴェルファイア ヴォクシー トヨタ C-HR GR86 RAV4 bZ4x エスクァイア エスティマハイブリッド カムリ カローラ クロス スポーツ ツーリングワゴン アクシオ フィルダー クラウン クロスオーバー スープラ ハイエース ワゴン ハイラックス サーフ ハリアー プリウス PHV α プロボックス ヤリス クロス ライズ ランドクルーザー プラド 70 250 300 ルーミー

排気ガス中のCO、HC、NOxを効率良く浄化できるよう三元触媒が使用されている。この三元触媒は理論空燃比付近で最も効率的に機能する。このため理論空燃比付近でエンジンを正確に制御しなければCO、HC、NOxを効率良く浄化することができない。オキシジエンセンサはこの制御を目的として取り付けられている。理論空燃比付近で正常な燃焼が行なわれたときに排出される排気ガス内の酸素濃度を検出すると、その出力電圧が突然変化するという特徴を利用し、空燃比制御を正確に行えるようエンジンコントロールコンピュータに信号を送っている。空燃比が薄くなると、排気ガス中の酸素濃度が増えて、オキシジエンセンサはエンジンコントロールコンピュータに空燃比が薄い状態であるという情報を送る。(小電力起動:<0.45 V)空燃比が濃くなると、排気ガス中の酸素濃度が少なくなり、オキシジエンセンサはエンジンコントロールコンピュータに空燃比が濃い状態であるという情報を送る。(大電力起動:>0.45 V)エンジンコントロールコンピュータは、オキシジエンセンサの起電力信号により空燃比が濃いか薄いかを判断し、それにより噴射量を制御する。センサー素子にはジルコニウムエレメントが使用されている。ジルコニウムエレメントはプラチナメッキのジルコニウムでできており、統合過熱成分を含んでいる。ジルコニウムエレメントの内側は外気に、外側は排気ガスに触れており、その排気と外気の酸素濃度に大幅な違いがある場合にかすかな電圧を発生する。加熱されるとセンサーは非常に能率的になる。排気の温度が低いと、センサーは補足加熱なしでは有用な電圧信号を発生しない。その為、オキシジエンセンサはジルコニウムエレメントを暖めるヒータを持っており、エンジンコントロールコンピュータはデューティーサイクルアプローチを使用して補足加熱を規制し、ジルコニウムエレメントの平均電流を調節する。

A115539J13
DTC No.
SAE/TCCS
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
点検部位
P0037/27オキシジエンセンサヒータ作動中(エンジン始動後)でバッテリー電圧10.5 V以上
オキシジエンセンサヒータ電流0.3 A以下
0.5秒以上
1トリップ
ワイヤハーネスまたはコネクター
オキシジエンセンサ
エンジンコントロールコンピュータ
P0038/27オキシジエンセンサヒータ作動中
オキシジエンセンサヒータ過電流
2秒以上
1トリップ
P102D/89オキシジエンセンサヒータ過電流異常時(ヒータ作動OFF)
オキシジエンセンサヒータを強制的にOFFさせたにも関わらずオキシジエンセンサ過電流を検出
1秒
1トリップ
エンジンコントロールコンピュータ

回路図

回路図は

参照。

機能説明

確認走行
確認走行を行う事により、ダイアグコードの再現確認をすることができる。

A179389J08

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の表示画面に従って、ダイアグコードを消去する。(要領は参照)
  4. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  5. 5分以上アイドリングする。 (A)
  6. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、ダイアグコード判定結果を確認する。(要領は参照)
    □ 参 考 □ダイアグコード判定結果が判定中又は判定不可の場合は、車両停止状態でアクセルペダルを踏み込み、2500 r/minで約1分間保持し(B)、5分以上アイドリング(C)を行った後に、ダイアグコード判定結果を確認する。

点検手順

■ 注 意 ■トラブルシュートを実施する前に、この回路のヒューズを点検すること。
□ 参 考 □SST(TaSCAN)を使用して、フリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部を記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1オキシジエンセンサ単体点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. オキシジエンセンサのコネクターを切り離す。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
    抵抗値点検端子
    オキシジエンセンサ
    点検条件
    基準値
    1(HT1B) - 2(+B)
    20°C
    11 to 16 Ω
    1(HT1B) - 4(E2)
    常時
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    コネクター非接続状態
    (オキシジエンセンサ)

NG
オキシジエンセンサ交換 (要領は  参照)
OK

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(オキシジエンセンサヒータ電源回路)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. オキシジエンセンサのコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    オキシジエンセンサ車両側コネクター - ボデーアース
    点検条件
    基準値
    2(+B) - ボデーアース
    IG ON
    11 to 14 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (オキシジエンセンサ接続コネクター)

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(EFI MAINリレー - オキシジエンセンサ)
OK

手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(エンジンコントロールコンピュータ-オキシジエンセンサ)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
    A216383J01
  2. オキシジエンセンサのコネクターを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - オキシジエンセンサ車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    A41(HT1B) - 1(HT1B)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびオキシジエンセンサ車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    A41(HT1B)および1(HT1B) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (オキシジエンセンサ接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターA
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(エンジンコントロールコンピュータ - オキシジエンセンサ)
OK

手順4ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順5作動確認運転実施

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  1. 5分以上アイドリングする。(A)
    A179389J08
  2. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、メインメニュー[診断] - 診断メニュー[パワトレ] - [TCCS] - システム診断メニュー[ダイアグ判定結果確認] - [ダイアグコード別確認]を選択する。
  3. 次画面にて、確認を行うダイアグコードを入力する。
  4. ダイアグコード判定結果を確認する。
    結果結果
    飛び先
    異常
    A
    正常
    B
    □ 参 考 □表示項目
    内容
    正常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム正常
    異常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム異常
    判定中
    1. ダイアグコードの判定が未完了
    2. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    判定不可
    1. ダイアグコードの判定が実施できない
    2. 前提条件が成立していないダイアグコード数がエンジンコントロールコンピュータに記憶できる上限に達している
    3. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    □ 参 考 □ダイアグコード判定結果が判定中又は判定不可の場合は、車両停止状態でアクセルペダルを踏み込み、2500 r/minで約1分間保持し(B)、5分以上アイドリング(C)を行った後に、ダイアグコード判定結果を確認する。

B
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  
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