DTC C0210/23 RR輪車輪速センサ断線/ショート/電源異常 タント

ムーヴ アトレーワゴン ハイゼットトラック ミライ一ス DTC C0210/23 RR輪車輪速センサ断線/ショート/電源異常

スピードセンサは車輪の速度を検出し、スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)に信号を送る これらの信号はABS制御に使用される

スピードセンサは、円周方向にN/S極を等配分した磁気ロータの磁界の変化を検出して、車輪速パルスを発生させる (2WD車)

スピードセンサは、ギヤロータの回転による磁界の変化を検出して、車輪速パルスを発生させる (4WD車)

発生したパルス(電流)の周波数が車輪の回転速度に比例して変化することにより車輪の速度を検出している

□ 参 考 □下記の電圧出力は、スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)およびスピードセンサに、車両ハーネスコネクターが接続された状態の値を表す (車両ハーネスコネクター非接続時は、電流出力となる )

C223507J04
ダイアグコード検出条件不具合箇所
C0210/23+IG端子電圧10 to 16V以下かつ該当輪が電源電圧異常を検出していない状態で、スピードセンサの断線状態が継続
+IG端子電圧10V以上かつ該当輪が断線異常を検出していない状態で、スピードセンサからの電源電圧低下信号のON状態が継続
スピードセンサの断線またはショート
スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常
ワイヤハーネスの断線またはショート
コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食
スピードセンサ回路の配線抵抗
スピードセンサへの異物付着
センサロータ異常(異物付着、歯欠け)
スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)
C0215/24+IG端子電圧10 to 16V以下かつ該当輪が電源電圧異常を検出していない状態で、スピードセンサの断線状態が継続
+IG端子電圧10V以上かつ該当輪が断線異常を検出していない状態で、スピードセンサからの電源電圧低下信号のON状態が継続
スピードセンサの断線またはショート
スピードセンサ取り付け状態の不良またはセンサとロータのすき間異常
ワイヤハーネスの断線またはショート
コネクターの接圧不良、端子の変形、腐食
スピードセンサ回路の配線抵抗
スピードセンサへの異物付着
センサロータ異常への異物付着
スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)

回路図

C264523J01

点検手順

■ 注 意 ■スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)交換後は、テストモード点検を実施する (要領は参照)

手順1GTSデータ読み取り(瞬断)
  1. GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させる (要領は参照)

    [GTS画面: シャシ → ABS/VSC → データモニタ] 項目名
    項目説明/表示範囲
    標準値
    備考
    RR車輪速センサ瞬断
    スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY) - スピードセンサRR RH間のワイヤハーネスの瞬断(断線)状態を表す
    表示範囲: 瞬断中 / 正常
    瞬断中: 瞬断(断線)時
    正常: 正常時
    -
    RL車輪速センサ瞬断
    スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY) - スピードセンサRR LH間のワイヤハーネスの瞬断(断線)状態を表す
    表示範囲: 瞬断中 / 正常
    瞬断中: 瞬断(断線)時
    正常: 正常時
    -
    RR車輪速センサ電源瞬断
    スピードセンサRR RHの電源電圧の状態を表す
    表示範囲: 瞬断中 / 正常
    瞬断中: 瞬断(断線)時
    正常: 正常時
    -
    RL車輪速センサ電源瞬断
    スピードセンサRR LHの電源電圧の状態を表す
    表示範囲: 瞬断中 / 正常
    瞬断中: 瞬断(断線)時
    正常: 正常時
    -
  2. 車両停止時および走行時のワイヤハーネスおよびコネクターの瞬断を点検する
    基準瞬断なし
    ■ 注 意 ■瞬断点検は、センサおよびコネクターを取りはずす前に行う

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順2GTSデータ読み取り(スピードセンサ)
  1. GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させる (要領は参照)

    [GTS画面: シャシ → ABS/VSC → データモニタ] 項目名
    項目説明/表示範囲
    標準値
    備考
    車輪速(右後輪)
    リヤ右輪の車輪速度を表す
    表示範囲: 0 to 326.4km/h
    停車時: 0.0km/h
    一定車速走行時: 大きな変動がない
    車輪速(左後輪)
    リヤ左輪の車輪速度を表す
    表示範囲: 0 to 326.4km/h
    停車時: 0.0km/h
    一定車速走行時: 大きな変動がない
  2. 異常コードに該当する車輪速センサの出力値を点検する
    基準車速に応じて出力値が変化する
結果飛び先
OKA
NG(2WD車)B
NG(4WD車)C

B
手順 5 へ

C
手順 12 へ
A

手順3テストモード点検
  1. GTSを使用して、テストモード点検のスピードセンサチェックを行い、テストモードコードおよびダイアグノーシスコードを確認する (要領は参照)
    基準テストモードコードおよびダイアグノーシスコードとも正常
結果飛び先
OKA
NG(2WD車)B
NG(4WD車)C

B
手順 5 へ

C
手順 12 へ
A

手順4ダイアグノーシスコード再確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  2. 走行テストを行う
  3. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    正常
    A
    スピードセンサ系統の異常コード出力(2WD車)
    B
    スピードセンサ系統の異常コード出力(4WD車)
    C

B
手順 10 へ

C
手順 18 へ
A
不具合再現テスト実施 (要領は  参照)  

手順5スピードセンサ取り付け状態点検
  1. スピードセンサの取り付け状態を点検する
    基準正常に取り付けられている

NG
スピードセンサ取り付け状態修理または交換
OK

手順6スピードセンサワイヤ点検
  1. コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する
    基準不具合がない
  2. スピードセンサワイヤを取りはずす
  3. コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する
    基準変形および腐食がない
  4. 下表に従って抵抗を測定する

    抵抗値RH 点検端子
    点検条件
    基準値
    Q1-2(+) - QM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    Q1-2(+) - QM1-2(-)
    常時
    10kΩ以上
    Q1-2(+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    Q1-1(-) - QM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    Q1-1(-) - QM1-1(+)
    常時
    10kΩ以上
    Q1-1(-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    R2-2(+) - RM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    R2-2(+) - RM1-2(-)
    常時
    10kΩ以上
    R2-2(+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    R2-1(-) - RM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    R2-1(-) - RM1-1(+)
    常時
    10kΩ以上
    R2-1(-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    イラスト内指示文字 *A
    RH
    *B
    LH
    *a
    スピードセンサワイヤ前側
    *b
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (センサ側接続コネクター)
    *c
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (車両側接続コネクター)

NG
スピードセンサワイヤ交換 (要領は  参照)
OK

手順7ワイヤハーネスおよびコネクター点検(ブレーキアクチュエータASSY - スピードセンサワイヤ)
  1. コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する
    基準不具合がない
  2. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)のコネクターA1を切り離す
  3. コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する
    基準変形および腐食がない
  4. 下表に従って抵抗を測定する

    抵抗値RH 点検端子
    点検条件
    基準値
    A1-17(RR+) - QM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    A1-17(RR+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    A1-16(RR-) - QM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    A1-16(RR-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    A1-5(RL+) - RM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    A1-5(RL+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    A1-4(RL-) - RM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    A1-4(RL-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順8ブレーキ アクチュエータASSY点検(センサ電源出力)
  1. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)のコネクターA1を接続する
  2. 下表に従って電圧を測定する

    電圧値RH 点検端子
    点検条件
    基準値
    QM1-1(+) - ボデーアース
    IG ON
    5.7 to 14V
    LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    RM1-1(+) - ボデーアース
    IG ON
    5.7 to 14V
    イラスト内指示文字 *a
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (スピードセンサワイヤ接続コネクター)
    *A
    RH
    *B
    LH

NG
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順9ダイアグノーシスコード再確認
  1. スピードセンサワイヤを取り付ける
  2. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  3. 走行テストを行う
  4. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    スピードセンサ系統の異常コード出力
    A
    正常
    B

B
不具合再現テスト実施 (要領は  参照)
A

手順10スピードセンサおよびセンサロータ交換
  1. 該当輪のセンサロータを交換する (要領は参照)
    □ 参 考 □2WD車のリヤセンサロータはリヤアクスルハブ&ベアリングASSYに組み込まれている 2WD車のリヤセンサロータを交換する場合、リヤスピードセンサおよびリヤアクスルハブ&ベアリングASSYごと交換する ■ 注 意 ■センサロータ交換後は、テストモード点検のセンサチェックを行う (要領は参照)
次へ

手順11ダイアグノーシスコード再確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  2. 走行テストを行う
  3. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    スピードセンサ系統の異常コード出力
    A
    正常
    B

B
終了
A
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)  

手順12スピードセンサ取り付け状態点検
  1. スピードセンサの取り付け状態を点検する
    基準正常に取り付けられている

NG
スピードセンサ取り付け状態修理または交換
OK

手順13スピードセンサおよびセンサロータ点検(異物付着および歯欠け)
  1. 該当輪のスピードセンサおよびセンサロータに異物や油脂の付着および破損がないことを点検する
    基準異物や油脂の付着、破損がない
    ■ 注 意 ■
    1. 該当輪のスピードセンサに異物や油脂の付着がある場合は、該当輪のスピードセンサを清掃後、センサロータを点検する
    2. 該当輪のスピードセンサに破損がある場合は、該当輪のスピードセンサを交換する

NG
スピードセンサおよびセンサロータ清掃または交換
OK

手順14スピードセンサ ワイヤ LH点検
  1. コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する
    基準不具合がない
  2. スピードセンサワイヤを取りはずす (LHのみ)
  3. コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する
    基準変形および腐食がない
  4. 下表に従って抵抗を測定する
    抵抗値LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    R1-2(+) - RM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    R1-2(+) - RM1-2(-)
    常時
    10kΩ以上
    R1-2(+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    R1-1(-) - RM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    R1-1(-) - RM1-1(+)
    常時
    10kΩ以上
    R1-1(-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    イラスト内指示文字 *a
    スピードセンサワイヤ前側
    *b
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (センサ側接続コネクター)
    *c
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (車両側接続コネクター)

NG
スピードセンサ ワイヤ LH交換 (要領は  参照)
OK

手順15ワイヤハーネスおよびコネクター点検(ブレーキアクチュエータASSY - スピードセンサまたはスピードセンサワイヤ)
  1. コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する
    基準不具合がない
  2. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)のコネクターA1を切り離す
  3. スピードセンサのコネクターM4を切り離す (RHのみ)
  4. コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する
    基準変形および腐食がない
  5. 下表に従って抵抗を測定する

    抵抗値RH 点検端子
    点検条件
    基準値
    A1-17(RR+) - M4-1(+)
    常時
    1Ω未満
    A1-17(RR+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    A1-16(RR-) - M4-2(-)
    常時
    1Ω未満
    A1-16(RR-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    A1-5(RL+) - RM1-1(+)
    常時
    1Ω未満
    A1-5(RL+) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上
    A1-4(RL-) - RM1-2(-)
    常時
    1Ω未満
    A1-4(RL-) - ボデーアース
    常時
    10kΩ以上

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順16ブレーキ アクチュエータASSY点検(センサ電源出力)
  1. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)のコネクターA1を接続する
  2. 下表に従って電圧を測定する

    電圧値RH 点検端子
    点検条件
    基準値
    M4-1(+) - ボデーアース
    IG ON
    5.7 to 14V
    LH 点検端子
    点検条件
    基準値
    RM1-1(+) - ボデーアース
    IG ON
    5.7 to 14V
    イラスト内指示文字 *a
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (スピードセンサまたはスピードセンサワイヤ接続コネクター)
    *A
    RH
    *B
    LH

NG
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順17ダイアグノーシスコード再確認
  1. スピードセンサワイヤを取り付ける (LHのみ)
  2. スピードセンサのコネクターM4を接続する (RHのみ)
  3. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  4. 走行テストを行う
  5. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    スピードセンサ系統の異常コード出力
    A
    正常
    B

B
不具合再現テスト実施 (要領は  参照)
A

手順18スピードセンサ交換
  1. 該当輪のスピードセンサを交換する (要領は参照)
    ■ 注 意 ■スピードセンサ交換後は、テストモード点検のセンサチェックを行う (要領は参照)
次へ

手順19ダイアグノーシスコード再確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  2. 走行テストを行う
  3. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    スピードセンサ系統の異常コード出力
    A
    正常
    B

B
終了
A

手順20センサロータ交換
  1. 該当輪のセンサロータを交換する (要領は参照)
    □ 参 考 □4WD車のリヤセンサロータはリヤアクスルシャフトの構成部品である 4WD車のリヤセンサロータを交換する場合、リヤアクスルシャフトごと交換する ■ 注 意 ■センサロータ交換後は、テストモード点検のセンサチェックを行う (要領は参照)
次へ

手順21ダイアグノーシスコード再確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する (要領は参照)
  2. 走行テストを行う
  3. ダイアグノーシスコードを再確認する (要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    スピードセンサ系統の異常コード出力
    A
    正常
    B

B
終了
A
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)  
DTC   C0210/23   RR輪車輪速センサ断線/ショート/電源異常

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