DTC P0841/39 油圧センサ機能フェイル タント ムーヴ

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トランスミッションコントロールコンピュータASSYはオイルプレッシャセンサが検出するベルト挟圧力の信号により、ベルト挟圧力の学習制御を行う

P0841/39は、油圧指令値が低いにもかかわらず、油圧センサ出力値が高い場合に検出する機能ダイアグである 他のベルト挟圧力センサ系統のダイアグが同時に出力した場合は、P0841/39以外のDTCからトラブルシュートを行うことが必要である

DTC NO.
SAE/TCCS
DTC検出条件
診断条件
異常状態
異常期間
その他
点検部位
P0841/39油圧指令値0.5MPa未満の時
オイルプレッシャセンサ出力値が3.0MPa以上の状態
3秒以上
1トリップ
コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
オイルプレッシャセンサ
トランスミッションコントロールコンピュータASSY
トランスミッションバルブボデーASSY

回路図

C262367J01

□ 参 考 □トランスミッションコントロールコンピュータASSY電源系回路図は参照

点検手順

手順1ダイアグコード確認
  1. GTSをDLC3に接続する
  2. IG ONにする
  3. GTSの画面表示に従ってダイアグコードを読み取る (要領は参照)
    結果 結果
    飛び先
    P0841/39のみ出力される
    A
    P0841/39以外のコードも出力する
    B

B
関連するダイアグコードチャートへ (要領は  参照)
A

手順2油圧点検(ベルト挟圧·ライン圧)

■ 注 意 ■

  1. 必ずエンジンの点検および調整を行った後に実施する
  2. 完全暖機状態のCVT油温(70 to 90°C)で行う
  3. エアコンはOFF状態で行う
  4. 5秒以上連続して行わない
  1. GTSをDLC3に取り付ける
  2. IG ONにする
  3. GTSに従って、[アクティブテスト]→[ベルト狭圧·ライン圧]を選択し、[データモニタ]→[油圧センサ値]および[エンジン回転数]を表示する
  4. アクティブテストを実行し、アイドル回転数(Pポジションかつ[ベルト狭圧·ライン圧]OFF時)および、アクセル操作により十分にオイルポンプの回転数を上げた状態(Pポジションかつ[ベルト狭圧·ライン圧]ON時)における油圧を点検する

    [診断メニュー画面:パワートレイン→CVT→アクティブテスト] 項目名
    テスト内容
    制約事項
    ベルト挟圧·ライン圧
    SLSソレノイドをOFF(低圧状態)からON(高圧状態)させて ベルト挟圧を強制的に上昇させる
    (駆動電流0.9 → 0.4A)
    PまたはNポジションでエンジン回転中かつ車速0km/hにて可能

    [診断メニュー画面:パワートレイン→CVT→データモニタ] 項目名
    項目説明
    表示範囲
    標準値
    備考
    (異常時の点検項目)
    エンジン回転数
    エンジン回転数を表す
    表示範囲:0 to 25599
    IG ON エンジン停止時: 0
    1. 異常時はフューエルイ ンジェクションコンピュータとの通信線の異常が考えられる
    2. 異常時はフューエルイ ンジェクションコンピュータのNE信号系統の異常が考えられる
    エンジン回転数一定時: 大きな変動がない
    油圧センサ値
    CVT油圧を表す
    表示範囲:0.00 to 10.20 MPa
    0.10 to 1.00 MPa:
    Pポジション、アイドル回転時
    -
    4.00 to 5.00 MPa:
    Pポジション、エンジン一定回転時*
    (アクティブテスト: ベルト挟圧·ライン圧実行中)

□ 参 考 □*: 3100 to 3700 rpm

結果飛び先
データモニタの[油圧センサ値]が高いA
データモニタの[油圧センサ値]が標準値内B

B
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A

手順3トランスミッションコントロール コンピュータASSY点検(VCPT、PTS電圧)
  1. オイルプレッシャセンサのコネクターC22を切り離す
  2. 下表に従って、電圧を測定する
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    C22-3 (+) - C22-1 (-)
    IG ON
    約 5 V
    イラスト内指示文字 *a
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (オイルプレッシャセンサ接続コネクター)
  3. オイルプレッシャセンサのコネクターC22を接続する
  4. 下表に従って、電圧を測定する
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    C29-23 (PTS)- C29-11 (EPTO)
    IG ON
    約 0.5 V

NG
手順 14 へ
OK

手順4油圧点検(ベルト挟圧·ライン圧)

■ 注 意 ■

  1. 必ずエンジンの点検および調整を行った後に実施する
  2. 完全暖機状態のCVT油温(70 to 90°C)で行う
  3. エアコンはOFF状態で行う
  4. 5秒以上連続して行わない
  1. GTSをDLC3に取り付ける
  2. IG ONにする
  3. GTSに従って、[アクティブテスト]→[ベルト狭圧·ライン圧]を選択し、[データモニタ]→[油圧センサ値]を表示する
  4. アクティブテストを実行し、合わせて油圧点検を実施し(要領は参照)出力するデータの照らし合わせを行う

    [診断メニュー画面:パワートレイン→CVT→アクティブテスト] 項目名
    テスト内容
    制約事項
    ベルト挟圧·ライン圧
    SLSソレノイドをOFF(低圧状態)からON(高圧状態)させて ベルト挟圧を強制的に上昇させる
    (駆動電流0.9 → 0.4A)
    PまたはNポジションでエンジン回転中かつ車速0km/hにて可能

    [診断メニュー画面:パワートレイン→CVT→データモニタ] 項目名
    項目説明
    表示範囲
    標準値
    備考
    (異常時の点検項目)
    油圧センサ値
    CVT油圧を表す
    表示範囲:0.00 to 10.20 MPa
    0.1 to 1.0 MPa:
    Pポジション、アイドル回転時
    -
    4.0 to 5.0 MPa:
    Pポジション、エンジン一定回転時*
    (アクティブテスト: ベルト挟圧·ライン圧実行中)
    □ 参 考 □*: 3100 to 3700 rpm基準実圧に対して、著しい差異がない

NG
手順 11 へ
OK

手順5トランスミッション バルブ ボデーASSY交換
  1. トランスミッションバルブボデーASSY交換 (要領は参照)
次へ

手順6ダイアグコード消去
  1. GTSをDLC3に接続する
  2. IG ONにする
  3. GTSの画面表示に従ってダイアグコードを消去する (要領は参照)
次へ

手順7GTS(CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習)

■ 注 意 ■

  1. 学習値の初期化を行うと、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方の学習値がクリアされてしまうため、下記の表にある部品交換時には、CVT学習値初期化を行った後、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方を必ず実施する
    交換部品
    1. コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
    2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY
    3. トランスミッション バルブ ボデーASSY
    4. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS1ソレノイド)
    5. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS2ソレノイド)
    6. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.1(DSUソレノイド)
    7. オイルプレッシャセンサ
  1. GTSを使用して、CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習をおこなう (要領は参照)
  2. 再度ダイアグコードの確認をおこなう (要領は参照)
次へ

手順8ダイアグコード確認
  1. 走行テストをおこなう
  2. GTSをDLC3に接続する
  3. IG ONにする
  4. GTSの画面表示に従ってダイアグコードを読み取る (要領は参照)
    結果 結果
    飛び先
    P0841/39が出力される
    A
    DTCが出力されない
    B

B
終了
A

手順9コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY交換
  1. コンティニュアスリバリアブルトランスアクスルASSY交換 (要領は参照)
次へ

手順10GTS(CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習)

■ 注 意 ■

  1. 学習値の初期化を行うと、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方の学習値がクリアされてしまうため、下記の表にある部品交換時には、CVT学習値初期化を行った後、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方を必ず実施する
    交換部品
    1. コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
    2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY
    3. トランスミッション バルブ ボデーASSY
    4. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS1ソレノイド)
    5. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS2ソレノイド)
    6. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.1(DSUソレノイド)
    7. オイルプレッシャセンサ
  1. GTSを使用して、CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習をおこなう (要領は参照)
  2. 再度ダイアグコードの確認をおこなう (要領は参照)
次へ
終了 

手順11トランスミッション バルブ ボデーASSY単体点検(ソレノイドSLS)
  1. トランスミッションバルブボデーASSYを取りはずす
  1. トランスミッションバルブボデーASSY (ソレノイドSLS)のコネクターを切り離す
  2. 下表に従って、抵抗を測定する
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    1端子 - 2端子
    20°C
    5.0 to 5.6 Ω
    イラスト内指示文字 *a
    コネクター非接続状態
    (トランスミッション バルブ ボデーASSY (ソレノイドSLS))

NG
手順 18 へ
OK

手順12オイルプレッシャ センサ交換
  1. オイルプレッシャセンサ交換 (要領は参照)
次へ

手順13GTS(CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習)

■ 注 意 ■

  1. 学習値の初期化を行うと、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方の学習値がクリアされてしまうため、下記の表にある部品交換時には、CVT学習値初期化を行った後、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方を必ず実施する
    交換部品
    1. コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
    2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY
    3. トランスミッション バルブ ボデーASSY
    4. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS1ソレノイド)
    5. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS2ソレノイド)
    6. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.1(DSUソレノイド)
    7. オイルプレッシャセンサ
  1. GTSを使用して、CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習をおこなう (要領は参照)
  2. 再度ダイアグコードの確認をおこなう (要領は参照)
次へ
終了 

手順14トランスミッションコントロール コンピュータASSY点検(電源およびアース回路)

□ 参 考 □トランスミッションコントロールコンピュータASSY電源系回路図は参照

  1. トランスミッションコントロールコンピュータASSY のコネクター接続状態を確認する
  2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY のコネクターB25を切り離す
  3. 下表に従って、電圧を測定する (端子配列は参照)
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    B25-7 (BIN) - ボデーアース
    常時
    11 to 14 V
    B25-3 (+B) - ボデーアース
    IG ON
    11 to 14 V
    B25-32 (ACC) - ボデーアース
    ACC ON
    11 to 14 V
  4. 下表に従って、抵抗を測定する (端子配列は参照)
    抵抗値(断線点検)点検端子
    点検条件
    基準値
    B25-14 (E1) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    B25-2 (E01) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    B25-1 (EBBC) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
  5. トランスミッションコントロールコンピュータASSY のコネクターB25を接続する

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順15トランスミッションコントロール コンピュータASSY交換
  1. トランスミッションコントロールコンピュータASSY交換 (要領は参照)
次へ

手順16GTS(ストップ&スタートシステム初期学習)

■ 注 意 ■トランスミッションコントロールコンピュータASSYを交換した場合、ストップ&スタートシステムの初期学習を実施する

  1. GTSを使用して、ストップ&スタートシステム初期学習をおこなう (要領は参照)
次へ

手順17GTS(CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習)

■ 注 意 ■

  1. 学習値の初期化を行うと、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方の学習値がクリアされてしまうため、下記の表にある部品交換時には、CVT学習値初期化を行った後、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方を必ず実施する
    交換部品
    1. コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
    2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY
    3. トランスミッション バルブ ボデーASSY
    4. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS1ソレノイド)
    5. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS2ソレノイド)
    6. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.1(DSUソレノイド)
    7. オイルプレッシャセンサ
  1. GTSを使用して、CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習をおこなう (要領は参照)
  2. 再度ダイアグコードの確認をおこなう (要領は参照)
次へ
終了 

手順18トランスミッション バルブ ボデーASSY交換
  1. トランスミッションバルブボデーASSY交換 (要領は参照)
次へ

手順19ダイアグコード消去
  1. GTSをDLC3に接続する
  2. IG ONにする
  3. GTSの画面表示に従ってダイアグコードを消去する (要領は参照)
次へ

手順20GTS(CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習)

■ 注 意 ■

  1. 学習値の初期化を行うと、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方の学習値がクリアされてしまうため、下記の表にある部品交換時には、CVT学習値初期化を行った後、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習の両方を必ず実施する
    交換部品
    1. コンティニュアスリバリアブル トランスアクスルASSY
    2. トランスミッションコントロールコンピュータASSY
    3. トランスミッション バルブ ボデーASSY
    4. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS1ソレノイド)
    5. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.4(DS2ソレノイド)
    6. トランスミッション3 ウエイ ソレノイドASSY NO.1(DSUソレノイド)
    7. オイルプレッシャセンサ
  1. GTSを使用して、CVT学習値初期化、CVT油圧センサ0点学習およびベルト挟圧学習をおこなう (要領は参照)
  2. 再度ダイアグコードの確認をおこなう (要領は参照)
次へ
終了 
DTC   P0841/39   油圧センサ機能フェイル

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