DTC P0327/52 ノックセンサ系統1(Low) DTC P0328/52

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ノックコントロールセンサはシリンダブロックに取り付けられており、エンジンのノッキングを検出する。ノックコントロールセンサ内部には、ノッキングによりシリンダブロックが振動し変形することにより電圧を発生させるセンサを備えており、ノッキングが起きた時に、エンジンコントロールコンピュータが点火時期を遅らせ、ノッキングを抑える制御を行う。

DTC No.
SAE/TCCS
DTC検出条件
1.診断条件 2.異常状態 3.異常期間 4.その他
点検部位
P0327/52エンジン始動後、5秒以上経過
ノックコントロールセンサ回路の短絡
1秒以上
1トリップ
ノックコントロールセンサ
ワイヤハーネスまたはコネクター
エンジンコントロールコンピュータ
P0328/52エンジン始動後、5秒以上経過
ノックコントロールセンサ回路の断線
1秒以上
1トリップ

回路図

A217285J01

機能説明

確認走行
確認走行を行う事により、ダイアグコードの再現確認をすることができる。

A179390J01

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の表示画面に従って、ダイアグコードを消去する。(要領は参照)
  4. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  5. 10秒以上アイドリングする。(A)
  6. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、ダイアグコード判定結果を確認する。(要領は参照)
    □ 参 考 □ダイアグコード判定結果が判定中又は判定不可の場合は、5分以上アイドリングを行った(B)後 、ダイアグコード判定結果を確認する。

点検手順

□ 参 考 □SST(TaSCAN)を使用して、フリーズフレームデータを読み取る。フリーズフレームデータには、不具合発生時のエンジン稼動状態の一部が記録してあり、それらの情報がトラブルシュートする際に役立つ。

手順1TaSCANデータ読み取り(ノック制御値)

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  4. エンジンを始動し、すべてのアクセサリスイッチをOFFにして、エンジン冷却水温が安定するまで暖機する。(エンジン冷却水温が75°C以上)
  5. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、[ECUデータモニター] - [ノック制御値]を選択する。
  6. エンジンの運転状態を変化させた時のモニター表示を読み取る。

    項目名
    点検条件
    標準値
    ノック制御値
    暖機後
    モニター表示の値が変化する
    □ 参 考 □進角制御が変化するような運転状況を作り出してみる。(レーシングをする、エアコンまたはその他の電気負荷をかけてみる等)結果結果
    飛び先
    異常
    A
    正常
    B

B
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(KNK1端子電圧)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. ノックコントロールセンサのコネクターを切り離す。
  2. IG ONにする。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の電圧値を測定する。
    電圧値点検端子
    ノックコントロールセンサ車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    2(KNK1) - 1(E)
    IG ON
    4.5 to 5.5 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (ノックコントロールセンサ接続コネクター)

NG
手順 5 へ
OK

手順3ノックコントロール センサ単体点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. ノックコントロールセンサのコネクターを切り離す。
  2. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。
    抵抗値点検端子
    ノックコントロールセンサ
    点検条件
    基準値
    1(E) - 2(KNK1)
    20°C
    120 to 280 kΩ
    イラスト内指示文字 *1
    ノックコントロールセンサ

NG
ノックコントロール センサ交換 (要領は  参照)
OK

手順4ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順5作動確認運転実施

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  1. 10秒以上アイドリングする。(A)
    A179390J01
  2. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、メインメニュー[診断] - 診断メニュー[パワトレ] - [TCCS] - システム診断メニュー[ダイアグ判定結果確認] - [ダイアグコード別確認]を選択する。
  3. 次画面にて、確認を行うダイアグコードを入力する。
  4. ダイアグコード判定結果を確認する。
    結果結果
    飛び先
    異常
    A
    正常
    B
    □ 参 考 □表示項目
    内容
    正常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム正常
    異常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム異常
    判定中
    1. ダイアグコードの判定が未完了
    2. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    判定不可
    1. ダイアグコードの判定が実施できない
    2. 前提条件が成立していないダイアグコード数がエンジンコントロールコンピュータに記憶できる上限に達している
    3. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    □ 参 考 □ダイアグコード判定結果が判定中又は判定不可の場合は、5分以上アイドリング(B)を行った後に、ダイアグコード判定結果を確認する。

B
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  

手順6ワイヤハーネスおよびコネクター点検(ノックコントロールセンサ - エンジンコントロールコンピュータ)

SST09082-00030  
09083-00170  
□ 参 考 □ワイヤハーネスおよびコネクターの点検要領および注意事項は

参照。

  1. エンジンコントロールコンピュータのコネクターAを切り離す。
    A194106J12
  2. ノックコントロールセンサのコネクターを切り離す。
  3. SST(トヨタエレクトリカルテスター)を使用して、端子間の抵抗値を測定する。(端子配列は参照)

    抵抗値(断線点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクター - ノックコントロールセンサ車両側コネクター
    点検条件
    基準値
    A87(KNK1) - 2(KNK1)
    常時
    1 Ω未満
    A110(EKNK) - 1(E)
    常時
    1 Ω未満

    抵抗値(短絡点検)
    点検端子
    エンジンコントロールコンピュータ車両側コネクターおよびノックコントロールセンサ車両側コネクター - 他の端子間およびボデーアース
    点検条件
    基準値
    A87(KNK1)および2(KNK1) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上
    A110(EKNK)および1(E) - 他の端子間およびボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (ノックコントロールセンサ接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (エンジンコントロールコンピュータ接続コネクター)
    *3
    コネクターA
    -
    -

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換(ノックコントロールセンサ - エンジンコントロールコンピュータ)
OK

手順7ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)の画面表示に従ってダイアグコードを消去する。(要領は参照)
次へ

手順8作動確認運転実施

SST09991-70201  

  1. DLC3にSST(TaSCAN)を接続する。
  2. 車両を“整備モード”にセットする。(要領は参照)
  1. 10秒以上アイドリングする。(A)
    A179390J01
  2. SST(TaSCAN)の画面表示に従って、メインメニュー[診断] - 診断メニュー[パワトレ] - [TCCS] - システム診断メニュー[ダイアグ判定結果確認] - [ダイアグコード別確認]を選択する。
  3. 次画面にて、確認を行うダイアグコードを入力する。
  4. ダイアグコード判定結果を確認する。
    結果結果
    飛び先
    異常
    A
    正常
    B
    □ 参 考 □表示項目
    内容
    正常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム正常
    異常
    1. ダイアグコードの判定が完了
    2. システム異常
    判定中
    1. ダイアグコードの判定が未完了
    2. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    判定不可
    1. ダイアグコードの判定が実施できない
    2. 前提条件が成立していないダイアグコード数がエンジンコントロールコンピュータに記憶できる上限に達している
    3. 検出条件を確認後、走行テストを実施
    □ 参 考 □ダイアグコード判定結果が判定中又は判定不可の場合は、5分以上アイドリング(B)を行った後に、ダイアグコード判定結果を確認する。

B
常時発生しない問題の点検 (要領は  参照)
A
エンジンコントロール コンピュータ交換 (要領は  参照)  
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