DTC C2304 U相断線·ショート異常 C2305 C2306 エスクァイア

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シフトコントロールアクチュエータASSYはパーキングロックモータおよび回転角センサで構成されている。

トランスミッションコントロールコンピュータASSY(P制御ECU)はPポジションスイッチ信号をパワーマネジメントコントロールコンピュータ(HV 機能)から受信し、電流制御によりパーキングロックモータを駆動させ、Pポジション固定←→Pポジション解除の切り替えを行っている。このパーキングロックモータ系統の異常を検出した場合に、トランスミッションコントロールコンピュータASSY(P制御ECU)はダイアグコードを出力する。

DTC No.DTC検出条件点検部位
C2304IG ON時(バッテリー電圧8V以上)
U相電圧(MUA端子電圧)6V以下を1秒以上継続
補機バッテリー
トランスミッションコントロールコンピュータASSY
シフトコントロールアクチュエータASSY
インテグレーションリレー
ワイヤハーネスおよびコネクター
C2305IG ON時(バッテリー電圧8V以上)
V相電圧(MVA端子電圧)6V以下を1秒以上継続
C2306IG ON時(バッテリー電圧8V以上)
W相電圧(MWA端子電圧)6V以下を1秒以上継続

回路図

C209915J03

点検手順

■ 注 意 ■

  1. 点検手順に補機バッテリー充電の指示があるまで、補機バッテリー脱着およびターミナルの切り離しは行わない。
  2. 点検手順にコネクター切り離しの指示があるまで、コネクターの切り離しは行わない。
  3. DTC C2300(アクチュエータ系異常)、C2301(シフト切替時間異常)、C2303(リレー電源ショート異常)、C2304(U相断線·ショート異常)、C2305(V相断線·ショート異常)、C2306(W相断線·ショート異常)、C2307(電源系異常)、C2309(+B断線異常)はSST(TaSCAN)でダイアグコードの消去を行うことができないため、P CON MAINヒューズを60秒以上はずしダイアグコードの消去を行う。

手順1ダイアグコード読み取り(P制御)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / ボデー / P制御 / ダイアグコード フリーズデータ
  4. 出力されたダイアグコードを読み取る。
    結果結果
    飛び先
    DTC C2304、C2305、C2306が同時に出力されている
    A
    DTC C2304、C2305、C2306のいずれかが出力されている
    B
    □ 参 考 □
    1. DTC C2304、C2305、C2306が同時に検出される場合は、パーキングロックモータ(BMA信号)電源系統の不具合が考えられる。
    2. DTC C2304、C2305、C2306がいずれかが検出される場合は、パーキングロックモータ(MUA、MVA、MWA信号)系統の不具合が考えられる。
  5. IG OFF にする。

B
手順 7 へ
A

手順2フリーズフレームデータ確認

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. IG ONにする。
  3. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / ボデー / P制御 / ダイアグコード フリーズデータ
  4. C2304、C2305、C2306のフリーズフレームデータを読み取る。
    結果結果
    飛び先
    IG電圧 [IGVV] が9V以上
    A
    IG電圧 [IGVV] が9V未満
    B
  5. IG OFFにする。

B
補機バッテリー交換
A

手順3インテグレーション リレー NO.1点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. IG ONにする。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って電圧を点検する。
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    E1(DAG0) - ボデーアース
    IG ON
    3.5 to 5.0 V
    E2(DAG1) - ボデーアース
    IG ON
    3.5 to 5.0 V
    イラスト内指示文字 *1
    コネクター接続状態
    (インテグレーションリレー)
    □ 参 考 □点検結果が基準値を満たしていない場合、インテグレーションリレーに接続されている負荷のハーネスショートが考えられる。結果結果
    飛び先
    DAG0およびDAG1が基準値内
    A
    DAG0またはDAG1が0.5 V以下
    B
  2. IG OFFにする。

B
手順 7 へ
A

手順4ダイアグコード消去

SST09991-70201  

  1. IG ON にする。
  2. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / ボデー / P制御 / ダイアグコード フリーズデータ
  3. ダイアグコードおよびフリーズデータを読み取り記録する。
  4. IG OFF にする。
  5. P CON MAINヒューズをはずし、60秒以上待機する。
  6. 再度ダイアグコードを点検し、異常コードが消去されていることを確認する。
次へ

手順5充電(補機バッテリー)
  1. 補機バッテリーを充電する。
次へ

手順6ダイアグコード読み取り(不具合再現テスト)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN)をDLC3に接続する。
  2. ブレーキペダルを離し、IG ONにする。
    □ 参 考 □READY ON を行わない。
  3. ブレーキペダルを踏み、シフトレバーを定位置からN ポジションに操 作する。
  4. SST(TaSCAN)を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / ボデー / P制御 / ダイアグコード フリーズデータ
  5. ダイアグコードが出力されているか確認する。
    結果結果
    飛び先
    DTC C2304、C2305、C2306 が出力
    A
    出力コードなし
    B
  6. IG OFF にする。

B
終了(補機バッテリーの放電)
A

手順7TaSCANデータ読み取り(U相電圧、V相電圧、W相電圧)

SST09991-70201  

  1. SST(TaSCAN) をDLC3 に接続する。
  2. IG ON にする。
  3. SST(TaSCAN) を使用して、以下のメニュー項目を選択する。: 診断 / ボデー / P制御 / ECU データモニター / U相電圧、V相電圧、W相電圧
  4. ECU データモニターを読み取る。
    項目名
    [記号]
    点検条件
    基準値
    U相電圧
    [UVV]
    IG ON
    9 to 14 V
    V相電圧
    [VVV]
    IG ON
    9 to 14 V
    W相電圧
    [WVV]
    IG ON
    9 to 14 V
  5. IG OFF にする。

NG
手順 8 へ
OK
トランスミッションコントロール コンピュータASSY交換 (要領は  参照)  

手順8ワイヤハーネスおよびコネクター点検(トランスミッションコントロールコンピュータASSY - シフトコントロールアクチュエータASSY(パーキングロックモータ))

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターAを切り離す。
  2. シフトコントロールアクチュエータASSYのコネクターを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    A5(MUA) - 1(MUA)
    IG OFF
    1 Ω未満
    A2(MVA) - 6(MVA)
    IG OFF
    1 Ω未満
    A1(MWA) - 7(MWA)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    A5(MUA)または1(MUA) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    A2(MVA)または6(MVA) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    A1(MWA)または7(MWA) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (トランスミッションコントロールコンピュータASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (シフトコントロールアクチュエータASSY接続コネクター)
  2. シフトコントロールアクチュエータASSYのコネクターを接続する。
  3. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順9ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インテグレーションリレー電源)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インテグレーションリレーのコネクターAおよびBを切り離す。
  2. IG ON にする。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って電圧を点検する。
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    B7(BATT) - ボデーアース
    常時
    9 to 14 V
    A14(IG1) - ボデーアース
    IG ON
    9 to 14 V
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インテグレーションリレー接続コネクター)
  2. IG OFF にする。
  3. インテグレーションリレーのコネクターを接続する。

NG
電源系統点検
OK

手順10ワイヤハーネスおよびコネクター点検(シフトコントロールアクチュエータASSY(パーキングロックモータ) - インテグレーションリレー)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. シフトコントロールアクチュエータASSYのコネクターを切り離す。
  2. インテグレーションリレーのコネクターBを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    2(BMA) - B8(PCNT)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    2(BMA)またはB8(PCNT) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (シフトコントロールアクチュエータASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インテグレーションリレー接続コネクター)
  2. インテグレーションリレーのコネクターを接続する。
  3. シフトコントロールアクチュエータASSYのコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順11シフトコントロール アクチュエータASSY点検

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターAを切り離す。
  2. インテグレーションリレーのコネクターBを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    A5(MUA) - B8(PCNT)
    IG OFF
    50 Ω未満
    A2(MVA) - B8(PCNT)
    IG OFF
    50 Ω未満
    A1(MWA) - B8(PCNT)
    IG OFF
    50 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    A5(MUA) - ボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    A2(MVA) - ボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    A1(MWA) - ボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    B8(PCNT) - ボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (トランスミッションコントロールコンピュータASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インテグレーションリレー接続コネクター)
  2. インテグレーションリレーのコネクターを接続する。
  3. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターを接続する。

NG
シフトコントロール アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)
OK

手順12ワイヤハーネスおよびコネクター点検(トランスミッションコントロールコンピュータASSY - インテグレーションリレー)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターAを切り離す。
  2. インテグレーションリレーのコネクターAを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    A23(BMA) - A7(PCN)
    IG OFF
    1 Ω未満
    抵抗値(短絡)点検端子
    点検条件
    基準値
    A23(BMA)またはA7(PCN) - 他の端子間およびボデーアース間
    IG OFF
    10 kΩ以上
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (トランスミッションコントロールコンピュータASSY接続コネクター)
    *2
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インテグレーションリレー接続コネクター)
  2. インテグレーションリレーのコネクターを接続する。
  3. トランスミッションコントロールコンピュータASSYのコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順13ワイヤハーネスおよびコネクター点検(インテグレーションリレーアース)

SST09082-00030  
09083-00170  

  1. インテグレーションリレーのコネクターAおよびBを切り離す。
  1. SST( トヨタエレクトリカルテスター) を使用して、下表に従って抵抗を点検する。
    抵抗値(断線)点検端子
    点検条件
    基準値
    A22(GND1) - ボデーアース
    IG OFF
    1 Ω未満
    B3(GND2) - ボデーアース
    IG OFF
    1 Ω未満
    イラスト内指示文字 *1
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (インテグレーションリレー接続コネクター)
  2. インテグレーションリレーのコネクターを接続する。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順14インテグレーション リレー NO.1交換
  1. インテグレーションリレーを交換する。( 要領は参照)
次へ
トランスミッションコントロール コンピュータASSY交換 (要領は  参照)  

DTC C2304 U相断線·ショート異常 C2305 C2306 トヨタ

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