DTC   C1233/35   ヨーレートセンサ異常 タント ムーヴ

アトレーワゴン ハイゼットトラック ミライ一ス DTC   C1233/35   ヨーレートセンサ異常

スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)は、CAN通信によりヨーレートセンサからの信号を入力している。

ヨーレートセンサはGセンサを内蔵している。

ヨーレートセンサとの通信線に異常がある場合は、ダイアグノーシスコードC1244/32(前後Gセンサ断線/ショート)*およびU0123/36(ヨーレートセンサ通信異常)が出力される。

*: 内部的にはGセンサ通信異常という状態であり、前後Gセンサ断線/ショート異常ではない。

CAN通信線異常のコードが出力している場合は、先にCAN通信線異常のトラブルシュートを行う。

ダイアグコード検出条件不具合箇所
C1233/35+IG端子電圧10 to 16Vで、ヨーレートセンサからの無効信号を受信
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車速10km/h以上で、一定値以上のヨー変化量を1秒間に一定回転以上検出したとき
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車速15km/h以上で、スピードセンサおよびGセンサからの推定ヨーレート値とヨーレートセンサからの出力値の差が一定値より大きい状態を検出したとき
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車両停止状態で、ヨーレートセンサの出力値が一定値以上もしくは0点演算値が一定値以上を検出したとき
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車両旋回中から旋回終了時、Gセンサ出力値の異常を2回検出した場合
ヨーレートセンサ取り付け状態不良
ヨーレートセンサ異常
ワイヤハーネス断線、短絡
コネクター接圧不良、端子の変形、腐食
スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)
C1245/31+IG端子電圧10 to 16Vで、Gセンサからの無効信号を受信
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車速10km/h以上で、Gセンサ値の変動がないとき
Gセンサの出力値が一定値以上の状態を検出したとき
+IG端子電圧10 to 16Vかつ車両停止状態で、Gセンサ出力値の2軸の差が0.4G以上の状態が一定時間検出したとき
車速30km/h以上で、車両減速時にGセンサの出力値に変動がない状態を一定回数検出したとき
ヨーレートセンサ取り付け状態不良
ヨーレートセンサ内のGセンサ異常
ワイヤハーネス断線、短絡
コネクター接圧不良、端子の変形、腐食
スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)

回路図

C267077J01

点検手順

■ 注 意 ■

  1. トラブルシュートを実施する前に、この回路のヒューズを点検すること。
  2. スキッドコントロールコンピュータ(ブレーキアクチュエータASSY)またはヨーレートセンサ交換後は、テストモード点検を実施する。(要領は参照)

手順1ダイアグノーシスコード出力確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する。(要領は参照)
  2. IG OFFにする。
  3. IG ONし、CAN通信異常のダイアグノーシスコードが出力していないことを確認する。(要領は参照)
  4. 車速35km/h以上での直進走行後、通常のハンドル操舵による走行を行う。
  5. 停車後、ダイアグノーシスコードが出力していないことを確認する。(要領は参照)

    結果 結果
    飛び先
    ヨーレートセンサ系統の異常コード出力
    A
    CAN通信異常のコード出力
    B

B
CAN通信システム(トラブルシュートの進め方)へ (要領は  参照)
A

手順2ヨーレートセンサ取り付け状態点検
  1. ヨーレートセンサの取り付け状態を確認し、センサの傾き、ブラケットの変形、取り付けのゆるみがないことを確認する。
    基準正常に取り付けられている

NG
ヨーレートセンサを正しく取り付ける (要領は  参照)
OK

手順3ワイヤハーネスおよびコネクター点検(センサ電源系統)
  1. コネクターにかん合のゆるみ、抜けなどの不具合がないことを点検する。
    基準不具合がない
  2. ヨーレートセンサのコネクターM6を切り離す。
  3. コネクターケースおよび端子に、変形および腐食がないことを点検する。
    基準変形および腐食がない
  4. 下表に従って電圧を測定する。
    電圧値点検端子
    点検条件
    基準値
    M6-4(UBAT) - ボデーアース
    常時
    11 to 14V
  5. 下表に従って抵抗を測定する。
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    M6-1(GND) - ボデーアース
    常時
    1Ω未満
    イラスト内指示文字 *a
    車両ワイヤハーネスコネクター前側
    (ヨーレートセンサ接続コネクター)

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順4GTSデータ読み取り(Gセンサおよびヨーレートセンサ)
  1. ヨーレートセンサのコネクターM6を接続する。
  2. GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させ る。(要領は参照)

    [GTS画面: シャシ → ABS/VSC → データモニタ] 項目名
    項目説明/表示範囲
    標準値
    備考
    前後Gセンサ出力
    前後Gを表す
    表示範囲: -18.327 to 18.392m/s2
    -
    加減速中: 発生Gに比例して変化
    左右Gセンサ出力
    左右Gを表す
    表示範囲: -18.327 to 18.392m/s2
    -
    旋回中: 発生G に比例して変化
    ヨーレートセンサ出力1
    ヨーレート1の出力値を表す
    表示範囲: -128 to 127deg/s
    停車時: 0deg/s
    右旋回時: -128 to 0deg/s
    左旋回時: 0 to 127deg/s
    -
  3. 低速で走行し、旋回および強めに制動を行ったときのGセンサ出力値の変化を点検する。
    基準車両の前後、左右の傾きに比例して、出力値が変化する

NG
ヨーレート センサ交換 (要領は  参照)
OK

手順5ダイアグノーシスコード再確認
  1. GTSを使用して、ダイアグノーシスコードを消去する。(要領は参照)
  2. 車速35km/h以上での直進走行後、通常のハンドル操舵による走行を行う。
  3. ダイアグノーシスコードを再確認する。(要領は参照)
結果飛び先
正常A
ヨーレートセンサ系統の異常コード出力B

B
ブレーキ アクチュエータASSY交換 (要領は  参照)
A
不具合再現テスト実施 (要領は  参照)  
DTC   C1233/35   ヨーレートセンサ異常

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