ステアリングロックシステム ステアリングロックが作動しない

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ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)は、ステアリングロックアクチュエータモータを駆動してロックバーをステアリングコラムに差し込み、ステアリングホイールをロックする。

ステアリングロック作動時、ロックバーがステアリングコラムのロック穴と合っていない場合に、ステアリングがロックされない事がある。この場合、従来のプレートキー車と同様にステアリングホイールを少し回して、ステアリングコラムのロック穴の位置を変えるとステアリングがロックされる。

不具合現象データモニタアクティブテスト
ステアリングロックが作動しないKFSS/L Lコード登録状態
ITCD席ドアカーテシSW
-

回路図

C263060J03

点検手順

■ 注 意 ■

  1. IG OFFでGTSを使用するときは、GTSと車両間の通信が開始するまで、いずれかのドアカーテシランプスイッチのON ←→ OFF(ON ←→ OFFの間隔は1.5秒以内)を繰り返す。
  2. ステアリングロックシステムは、多重通信を使用している機能がある。まず始めに“トラブルシュートの進め方”に従い、通信系統に異常のないことを確認してからトラブルシューティングを進める。
  3. 修理完了後、不具合症状が再発しないことを確認する。
  4. ダイアグコードの出力がないことを確認する。(ダイアグコードが出力している時はダイアグコード別フローチャートの点検を先に行う。)
  5. スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)、ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)交換時は、注意事項(要領は参照)を確認し、資料編登録作業要領を参照する。
  6. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)を交換した場合、エンジン始動操作をする前に、必ずステアリングを左右に回すなどして、ステアリングがアンロックしていることを確認する。万一ステアリングがロック状態であった場合は、一度ステアリングロック作動(IG OFFの状態で、いずれかのドアの開閉)させてからアンロック作動(エンジンスイッチ押下)させる。これにより、ステアリングがロックしたままエンジン始動することを防止する。

手順1ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)点検
  1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)のコネクターB34を切り離す。
  2. 下表に従って抵抗を測定する。

    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    B34-1(GND) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    B34-2(SGND) - ボデーアース
    常時
    1 Ω未満
    イラスト内指示文字 *a
    コネクター接続状態
    (ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU))
    ■ 注 意 ■異常がある場合は、アースポイントのゆるみを点検する。
  1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)のコネクターB34を接続する。
  2. オシロスコープを使用して、端子間の波形を測定する。
    項目
    内容
    点検端子
    B34-3(IGE) - B34-1(GND)
    計器セット
    2 V/DIV、200ms/DIV
    点検条件
    ステアリングロックアクチュエータモータ停止中 → ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中 → ステアリングロックアクチュエータモータ停止中
    イラスト内指示文字 *a
    コネクター接続状態
    (ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU))
    *b
    ステアリングロックアクチュエータモータ停止中
    *c
    ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中
    □ 参 考 □
    1. ステアリングロックアクチュエータモータ停止中:何も操作しない。
    2. ステアリングロックアクチュエータモータ駆動中:
      1. ステアリングアンロック:
        エレクトリカルキートランスミッタ(電子キー)を携帯し、シフト位置Pポジションで、ACC ONまたはIG ONにする。
      2. ステアリングロック:
        シフト位置Pポジションで、ACC OFFかつIG OFFにしていずれかのドアを開ける。

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順2ワイヤハーネスおよびコネクター点検(スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU) - ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU))
  1. ステアリングロックアクチュエータ(ステアリングロックECU)のコネクターB34を切り離す。
  2. スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)のコネクターB9を切り離す。
  3. コネクターケースおよび端子に変形、腐食がないことを確認する。
    基準コネクターケースおよび端子に変形、腐食がない。
  4. 下表に従って抵抗を測定する。
    抵抗値点検端子
    点検条件
    基準値
    B9-20(IGE) - B34-3(IGE)
    常時
    1 Ω未満
    B34-3(IGE) - ボデーアース
    常時
    10 kΩ以上

NG
ワイヤハーネスまたはコネクター修理または交換
OK

手順3GTSデータ読み取り(D席ドアカーテシSW)
  1. データモニタ点検
    1. IG ONにし、GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させる。(要領は参照)
    2. データモニタの確認を行う。

      [GTS画面: ボデー → ITC → データモニタ] 項目名
      項目説明/表示範囲
      標準値
      備考
      D席ドアカーテシSW
      運転席ドアの開閉状態を表す
      表示範囲: ON/OFF
      ON: 運転席ドア開時
      OFF: 運転席ドア全閉時
      異常時は運転席ドアカーテシランプスイッチ系統の異常
      基準運転席ドアの開閉により、ECUデータモニターが変化する。

NG
ライティングシステム(ドアカーテシランプスイッチ回路)へ (要領は  参照)
OK

手順4GTSデータ読み取り(S/L Lコード登録状態)
  1. データモニタ点検
    1. IG ONにし、GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させる。(要領は参照)
    2. データモニタの確認を行う。

      [GTS画面: ボデー → KFS → データモニタ] 項目名
      項目説明/表示範囲
      標準値
      備考
      S/L Lコード登録状態
      スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)とステアリングロックアクチュエータASSY(ステア リングロックECU)間のLコード登録状態を表す
      表示: 登録済/未登録
      登録済: Lコード登録済
      未登録: Lコード未登録
      “未登録”表示時:
      1. スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)、ステアリングロックアクチュエータ ASSY(ステアリングロックECU)がLコード登録ができていないまたは、どちらかのECUが故障している。
      2. ステアリングロックができない。
      3. ステアリングアンロックができない。(エンジン始動もできない )
      基準Lコードの照合結果が“登録済”になっている。
      □ 参 考 □照合不良の要因
      1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)、またはスマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)の不良。
      2. 両ECU間の通信の異常。
      3. 片方のECUだけ交換して、まだ登録をしていない。
      4. あらかじめコードが書き込まれているECUに組み替えてしまった場合。

NG
手順 6 へ
OK

手順5ステアリング ロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)交換
  1. 新品のステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)に交換する。(要領は参照)
  2. IG ONにする。
  3. ステアリングホイールを操作し、ステアリングロック状態を確認する。
    基準ステアリングロックが解除されている。

NG
スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)交換
OK
終了(ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU不良)) 

手順6スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)交換
  1. 新品のスマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)に交換する。
  2. 登録作業を実施する。(資料編登録作業要領参照)
  3. データモニタ確認
    1. IG ONにし、GTSを使用して、画面表示に従ってECUデータ項目リストを表示させる。(要領は参照)
    2. 再度データモニタの確認を行う。

      [GTS画面: ボデー → KFS → データモニタ] 項目名
      項目説明/表示範囲
      標準値
      備考
      S/L Lコード登録状態
      スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)とステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)間のLコード登録状態を表す
      表示: 登録済/未登録
      登録済: Lコード登録済
      未登録: Lコード未登録
      “未登録”表示時:
      1. スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)、ステアリングロックアクチュエータ ASSY(ステアリングロックECU)がLコード登録ができていないまたは、どちらかのECUが故障し ている。
      2. ステアリングロックができない。
      3. ステアリングアンロックができない。(エンジン始動もできない )
      基準Lコードの照合結果が“登録済”になっている。
      □ 参 考 □照合不良の要因
      1. ステアリングロックアクチュエータASSY(ステアリングロックECU)、またはスマ ートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)の不良。
      2. 両ECU間の通信の異常。
      3. 片方のECUだけ交換して、まだ登録をしていない。
      4. あらかじめコードが書き込まれているECUに組み替えてしまった場合。

NG
ステアリングロック アクチュエータASSY(ステアリングロックECU)交換 (要領は  参照)
OK
終了(スマートキーコンピュータASSY(キーフリーECU)不良) 
ステアリングロックシステム    ステアリングロックが作動しない

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