CAN通信システムCANバス本線 断線点検 DLC3支線
ダイハツ ハイゼットトラック ミライ一ス タント ムーヴ アトレーワゴン 本線/終端抵抗
DLC3の6(CANH)←→14(CANL)間の抵抗が70 Ω以上の場合は、CANバス本線およびDLC3支線の断線が考えられる。
症状 | 疑わしい箇所 |
---|---|
DLC3の6(CANH)←→14(CANL)間の抵抗が70 Ω以上 | DLC3支線断線またはコネクター CANバス本線断線またはコネクター ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1) フューエルインジェクションコンピュータ内部異常 コンビネーションメータASSY内部異常 |
本故障には、CANバス支線およびCANバス支線に接続された各ECUとセンサは関係しない。
回路図
点検手順
- CANバスの抵抗値を測定する場合はIG OFF後、キー操作、スイッチ操作、ドア開閉をせずに1分以上放置してからバッテリを切り離し、再度1分以上経過してから抵抗値を測定する。
- CAN通信系のダイアグコードが出力している場合は必ず「トラブルシュートの進め方」からトラブルシュートを行う。(要領は参照)
- 修理完了後、DTC確認手順を実行して、DTCが出力されていないかを確認する。
DTC確認手順:IG ONにして60秒以上待機し、その後車速が60km/h以上で1秒以上走行。 - 修理完了後、バス診断を行い、CAN通信に接続されているECUおよびセンサが全て表示されていることを確認する。(要領は参照)
- IG OFF後、バッテリターミナルを切り離す前に待ち時間が発生する場合がある。このため作業前にバッテリ端子切り離し時の注意事項を確認する。(要領は参照)
□ 参 考 □
- 各コネクターを点検する際、コネクターを切り離す前にコネクターケースを接続方向に押し、かん合のゆるみ、抜けが発生していないことを確認する。
- コネクターを切り離した際、コネクター端子およびコネクターケースに破損、変形、腐食などがないことを確認する。
手順1 | CANバス支線断線点検(DLC3支線) |
SST09843-18040
- バッテリマイナスターミナルを切り離す。
- SSTを使用し、下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B13-6(CANH) - B13-14(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
イラスト内指示文字 *1
DLC3
■ 注 意 ■測定結果が133Ω以上の時にCAN通信系ダイアグコードが出力している場合は、DLC3支線の断線以外にも不具合があると考えられるため、異常箇所を修正後、‘トラブルシュートの進め方’から再度トラブルシュートを行う。(要領は参照)
NG | DLC3支線またはコネクター修理または交換 |
OK | |
手順2 | CANバス本線断線点検(フューエルインジェクションコンピュータ - CAN J/C 1) |
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターB12を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(フューエルインジェクションコンピュータ) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B12-2(HCAN) - B12-1(LCAN)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
NG | 手順 3 へ |
OK | |
フューエルインジェクション コンピュータ交換 (要領は 参照) |
手順3 | CANバス本線断線点検(コンビネーションメータASSY - CAN J/C 1) |
- フューエルインジェクションコンピュータの車両ハーネスコネクターB12を接続する。
- コンビネーションメータASSYの車両ハーネスコネクターB24を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(コンビネーションメータASSY) - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
B24-9(CANH) - B24-8(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
NG | 手順 4 へ |
OK | |
コンビネーションメータASSY交換 (要領は 参照) |
手順4 | CANバス本線断線点検(CAN J/C 1) |
- コンビネーションメータASSYの車両ハーネスコネクターB24を接続する。
- ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1)の車両ハーネスコネクターB37を切り離す。
イラスト内指示文字 *a
車両ワイヤハーネスコネクター前側
(ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1))
*b
フューエルインジェクションコンピュータへ
*c
コンビネーションメータASSYへ - 下表に従って抵抗を測定する。
抵抗値点検端子
点検条件
基準値
接続先
B37-10(CANH) - B37-21(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
フューエルインジェクション コンピュータ
B37-9(CANH) - B37-20(CANL)
バッテリマイナスターミナル切り離し
108 to 132 Ω
コンビネーションメータASSY
基準結果
飛び先
OK(接続本線に断線なし)
A
NG(フューエルインジェクションコンピュータ接続本線に断線あり)
B
NG(コンビネーションメータASSY接続本線に断線あり)
C
B | CANバス本線またはコネクター修理または交換(ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1) - フューエルインジェクションコンピュータ) |
C | CANバス本線またはコネクター修理または交換(ワイヤリングハーネスコネクター(CAN J/C 1) - コンビネーションメータASSY) |
A | |
ワイヤリングハーネスコネクター交換(CAN J/C 1) |
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