冷媒圧力別故障診断 ワゴン R カスタムZ スマイル スティングレー
スズキ アルトワークス HA36S エブリィ ワゴン DA17W スーパー キャリィ DA16T クロスビー MN71S ジムニー シエラ ノマド JB64W JC74W JB74W スイフトスポーツ ZC33S スペーシア カスタム Z ギア MK94S MK42S MK54S ソリオ バンディット MAD7S ハスラー ワイルド MR52S フロンクス WEB3S ラパン LC HE33S ランディ ZWR95 SC27 ワゴン R カスタムZ スマイル スティングレー MH55S MX91S
冷媒圧力別故障診断
冷房性能点検
注意:
- 屋内などの直射日光や風の影響を受けない場所で行うこと。
- 吸い込み空気温度は25℃〜35℃のときに行うこと。
- 冷房性能表は冷媒(HFC134a)が規定量充填されているときの値である。このため、冷媒量が不足または過多の場合は正しい測定結果が得られない。
1)エアフィルタ及びコンデンサに目詰まりが無いか確認する。
2)ゲージマニホールドをエアコンサイクルの低圧側、高圧側に装着する。
特殊工具
: 99000–79E90–007 (ゲージマニホールドセット)
3)乾湿球温度計をエアコンユニットの内気吸込口付近にセットし、棒状温度計をセンタベンチレータの吹出口にセットする。
4)エンジンを完全暖機しアイドル回転速度を安定させる。
5)以下の条件に車両をセットした後、A/C SWをONにして10分間エアコンを作動させエアコンサイクルを安定させる。
条件
項目 条件
車両状態 フロントフード 開
フロントドア 全開
全てのドアガラス 全開
エンジン回転速度 アイドリング
エアコン状態 A/C SW ON
ファン調節ダイヤル 最強
温度調節ダイヤル 最強冷
吹出口切替えダイヤル(モード切替えSW) VENT
内外気切替えSW 内気循環
サイド及びセンタベンチレータ 全開
6)ラジエータファン作動時に吸込空気温度、吹出空気温度、低圧側ゲージ圧力及び高圧側ゲージ圧力を読み取り、冷房性能表と照合し判定する。判定の結果、正常範囲から外れている場合は、冷媒圧力別故障診断を行う。icon
注意:
- 測定中にラジエータファンがLo駆動←→Hi駆動に切り替わる場合は、更に10分間エアコンを作動させる。(Mターボ仕様車)
7)不具合箇所を修理後、再度冷房性能点検を行う。
参考:
- 冷房性能表は、湿度30〜70%の時に測定したグラフである。吹出空気温度は、湿度が30%の時は低く、70%の時は高くなる傾向になる。
- 吸込空気温度、低圧側ゲージ圧力及び高圧側ゲージ圧力は同じ値でも、湿度によっては、吹出空気温度が異なる場合がある。
冷房性能表
例として以下の測定結果を得られた場合を示す。この場合判定結果は正常である。
測定結果(参考)
吸込空気温度 (乾球温度):30℃、(湿球温度):25.5℃、湿度:68%
吹出空気温度 22.7℃
低圧側ゲージ圧力 0.40MPa
高圧側ゲージ圧力 1.63MPa
冷媒圧力別故障診断
状 態 不具合内容 推 定 原 因 処 置 方 法
- 低圧、高圧側ともに圧力が低い
- 吹出空気温度が少し高い
冷媒量不足 エアコンサイクルにガス漏れ箇所がある • 漏れを点検し、必要ならば修理する - 冷媒を入替える
- 低圧、高圧側ともに圧力が高い
冷媒量過多又はコンデンサの冷却不足 冷媒の過充填 冷媒を入替える
コンデンサの冷却不足 コンデンサを清掃する
ラジエータファン作動不良 ラジエータファンを点検する - 低圧、高圧側ともに圧力が高い
- 低圧側配管に触れても冷たく感じない
エアコンサイクル内に空気が混入している エアコンサイクル内にエアが入っている(真空引き不充分) • A/Cコンプレッサオイルの汚れ及び量を点検する - 真空引きを数回確実に行い、冷媒を充填する
- エアコン作動中、低圧側圧力が負圧になったり、正常になったりする(高圧側も異常と正常を繰り返す)
エアコンサイクル内に水分が混入している 混入した水分により、エキスパンションバルブが冷結し、一時的にエアコンサイクルが閉鎖状態になる • エキスパンションバルブを交換する - 真空引きを数回確実に行い、冷媒を充填する
- 低圧、高圧側ともに圧力が高い
- 低圧側配管に霜や露が多量に付着している
エキスパンションバルブ不良(開き過ぎ)により流量調整が適切に行われていない エキスパンションバルブの不良 エキスパンションバルブを交換する - 低圧側圧力が高く、高圧側圧力が低い
- エアコンを切るとすぐに高低圧力が同じ値になる
A/Cコンプレッサの圧縮不良 A/Cコンプレッサ内部に漏れがある A/Cコンプレッサを点検、修理又は交換する - 低圧側圧力が負圧を示し、高圧側圧力は非常に低い圧力を示している
- エキスパンションバルブの前後の配管に霜や露が付着している
冷媒が循環していない エアコンサイクル内のゴミ、水分がエキスパンションバルブに付着したり凍結したりして、冷媒の流れを妨げている • エキスパンションバルブを交換する - 真空引きを数回確実に行い、冷媒を充填する
エキスパンションバルブのダイヤフラムのガス漏れにより、冷媒の流れを妨げている エキスパンションバルブを交換する

HOME
自動車の故障や修理方法、交換方法等に役立つ情報 参考資料は,サービスマニュアル 整備書 修理書 配線図 回路図等です トヨタ(TOYOTA) レクサス(LEXUS) ニッサン(NIS…
